プリムラ 3 (ページ45)

今日:2 hit、昨日:5 hit、合計:43,688 hit

衝撃の事実 n.r ページ45

中村嶺亜

最近克樹はこんぴーと一緒に居ることが多い。矢花の時は大光も必死だったけど、こんぴーだからか何も言ってないのかな？なんなら三人にお菓子食べながら話したりしてる。そんな光景を、俺と琳寧は微笑ましそうに見る。

「こんぴーがいるだけでなんか兄弟感が出るね。」

そんなふうに言う琳寧だけど、少し寂しそう。
7 MEN 侍が結成される前から俺と琳寧と克樹は同じ撮影のことが多かった。そこで二人が楽しそうに話していたのを俺も見ていたし、……あ、あの頃の「れいあくん、れいあくん」って言ってる犬克樹も可愛かったな……。

「克樹って結構抜けてるから、琳寧が守ってあげなくちゃって思ってずっとそばに居たけど、今は大光が守ってくれてるから琳寧出番無くなっちゃった……」

「ああ、俺もそんな感じ」

「俺ら大光に負けちゃってるね」なんて琳寧と顔を見合わせて笑う。克樹も琳寧や俺に向けてたあの優しい顔に近い顔を、大光に向けるようになったんだなって。グループの一員として嬉しかったり、好きな人として悲しかったり。なんだか複雑。

克樹はよくれいあに振り回されてる！なんて言うけど、実際はお前に振り回されてるよ俺。

どれだけ冷たい言葉を投げかけても磁石みたいに引っ付いてくるお前が可愛くて、ころころ変わる表情が楽しくて。犬みたいにしっぽ振りながら「れいあ、れいあ」って。

ああ、好きだったな。

その日の帰り道。琳寧に聞いて欲しいことがあると言われ、二人で明るい人の少ない道を歩く。

「守ってあげよう。そう思って克樹の隣にいたけど、気がついたら好きになってて。琳寧気持ち隠すの苦手だから、克樹に一回告白してるんだよね……。」

「え？！告白？！」

待て待て待てちょっと待って。
とりあえず、

「俺ん家来て！」

　