【SERVAMP】君は何を探しているの【虚飾】

第３１話　やめてよ ページ34

「有栖院御園。“全ては愛に収束する(オールオブラブ)”の主人だ」


「初めまして、岡山です。よろしくお願いします」


「生憎だが僕は庶民とよろしくする気はない」


イスに座ったまま偉そうに言いました。

…まぁ実際偉いんでしょうけどね。



『…ンのクソガキ…ぶん殴ってやる…さっさと開けろ』


「…やめてよ」


まだ鞄の中に入っているのに、殺気が伝わってくるマコト。


「“色欲”の真祖、スノウリリイと申します。
どうぞお気軽にリリイとお呼びください」


「よろしくお願いします」


有栖院君とは違い、リリイさんは優しげな雰囲気の青年でした。





と思っていたのも束の間、






「…よければひと肌脱ぎましょう？」


そう言って上半身を脱ぎだすリリイさん。




あの、［ひと肌脱ぐ］の意味違いません？



「脱ぐなと言っているんだこの変態」


「いっ！」


「あっ…リリイ、ちょっとというかかなり変態だけどいい人だから…気にしないで…」


リリイさんに辞書のように分厚い本を投げる有栖院君と、
引きつらせた笑顔でフォローする城田君。




変態の吸血鬼ですか…。





「マコトと同じだねっ！」


『どこが同じだ！おいこら！』


ついマコト９を思い出し言ってしまいました。

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