【SERVAMP】君は何を探しているの【虚飾】

第１６話　高飛車 ページ18

「「スリーピーアッシュ！」」


そんなことを言いながら、二人の女の子がクラスに馴染んできた黒い猫さんを捕まえようとしました。


その反動で倒れた机に運悪く下敷きになってしまった綿貫君。

私はその隙を見逃さず綿貫君と机の隙間に手紙を押し込みました。




「やかましい、これだから庶民の学校など来たくなかったんだ」


そんなことをしているうちに、三人目の侵入者がやたら上等なイスに座っていました。


その人を見ていると、マコトが心の中に話しかけてきました。


『“色欲”の、気配がする』


つまり、“色欲”の真祖がこの教室にいるということでしょう。


ということは…


「城田真昼、僕と一緒に来てもらう。イエス以外の返答は却下だ」



あのやたら高飛車な彼が、“色欲”の主人だということでしょうか。



彼の言葉に周囲は一気に凍りつき、「何だコイツ」と言った雰囲気が流れました。


現代風に言うと、「引くわー」という感じです。


「だっ…誰だよお前らは！？いきなり何…っ」


１年６組を代表して、城田君が返事をしました。

まぁ名指しされたので、返事をするのは当然ですね。


その後、イスの彼の「捕獲」という言葉で城田君とクロさんは拉致されてしまいました。



「何？！何？！………なに？」


イマイチ状況を呑み込めていない綿貫君。


おそらく３回目の「なに？」は、私からのお手紙に気づいたのでしょう。

ちなみに、そのお手紙にはこんなことが書かれています。



【綿貫君へ

次の休憩時間の時に、この前の朝、城田君が倒れていた場所に来てください。
お話したいことがあります。

岡山より】

いわゆる、果し状というものですかね。


…呼出状、でしたっけ？

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