DFとして ページ44
試合が始まり、早速朝利は高杉に怒られていた。
「朝利ィ!!なんで今オーバーラップしたんだッ!!」
「せ、攻め上がろうと……」
「考えもなしにやるな!!スペースがどうやったら空くか考えろ、Bでやってこなかったのか!?」
さっきの場面、高杉と桐木は前で2人DFを引き付けてた。そこにインナーラップをすることで、DFは対応に追われ、マークが外しにくく朝利は絶好の位置でフリーになれた。しかし朝利は、そこをオーバーラップしてしまい、桐木に付いてたDFが朝利も視界に入れられたことで、対応出来るようになってしまった。
一つ一つのオフ・ザ・ボールの動きは次につながっていることを朝利、そして黒田も痛感することになった。
「Bとは違うだろ、スピードも思考力も。慣れればいいけど、四六時中考えないと慣れないよ、2人とも。」
最初の試合が終わり、結局黒田と朝利は何も残すことなく終わってしまった。
次は俺の番か。位置に着く前に青井のもとへ向かう。
「青井、今日からDFだってな。新DF同士頑張ろうぜ。」
「え?お前も?」
「あー、あの時いなかったもんな。阿久津さんがFWに行くからその穴埋め要員だよ。ま、頑張れよ。」
そう言って自分の位置へと駆け足で向かう。
ゲーム開始──────。
15人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:jack | 作成日時:2023年3月4日 23時