Bチーム第1節 ページ33
今日はBチームの初戦。俺は海堂さんと遊馬と一緒に途中から会場に来ていた。ちなみにAチームは明日がプレミアリーグ初戦である。
あのとき違い、青井のライン機能するようになってる。
トライアングルができているし、仕組みが理解出来たのかな。
青井が左から右に走りこんで……なるほど、大友か。
朝利がパスしたのは大友。フリーだ。
シュートを入れ3対3の同点になった。
「トライアングルを再構築しましたね。」
「杏里!?遊馬!!A!!」
なんでBチームの試合に遊馬とおれがいるんだと一条さんが驚く。
「いやー?福田監督だって見に来るって言ってたじゃ。」
「それよりも青井のこと気になってさ。」
「今の点も中々やるじゃアシト!」
「点を決めたのは朝利と大友だぞ?」
点を決めたのはその2人だけど、そこまでコントロールしたのは青井の功績なんだよ。
「……青井選手は、朝利選手からラストパスを貰うと見せかけてエリアを左から右へ走りました。」
「成京は左ライン警戒してたから青井には2人がかりで止めに言ってた。でもそれは青井の計算。2人をずらして、大友へのシュートコースを空けるためだったんだ。」
「しかも、朝利さんに大友さんの存在を意識させるために、自分の奥に大友さんが見えるよう、視線誘導しながら走った。かすかに、指でも指してました。」
あれを全て1人で操ったっていうのが天晴れだよね。
しかも今までトライアングルの概念すら分かってなかった青井が、この試合中に理解し、そして発展までして見せた。
記者の人も呆然と青井のことを見つめる。
「……そんなこと急にできるもんなのか?」
一条さんの疑問に海堂さんは、選手の未来の行動もと答える。
しかもその規模は──────
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作者名:jack | 作成日時:2023年3月4日 23時