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『わぁ…っ』

中也に手を引かれて、昇降機に乗る。

「どうだ?…まぁ急にどうだと言っても特に何もねェだろうけどな」

『凄い…凄いよ』

眼を輝かせてヨコハマを見下ろす。
信号機からオフィスの光。海を通る船の電気。
町全体が光り輝いている。こんな光景を見たのは初めてだ。



昇降機のドアが開く。

「A、降りるぞ」

『…あっ!うん!』

「町の光なら幾らでも俺が見せてやる…というかこれからは毎日見られるな」

『本当!?』

前とは全く違う。
あんな扱いを受けてた頃は見たこともなかった。いや、こんな景色があるなんて知りもしなかったんだ。

前まで見えていた景色と言ったら、
淀んだ空気に塗れて過ごしている有象無象が彷徨いているだけの世界。
皆作り笑顔だけが上手くなり、裏では僕を貶してる。
段々それもどうでもよくなって、隠さず僕を追い詰める。


…そんな、水面だけ少し光が当たっているだけの真っ暗な沼の底。
沼の底には光なんて差さない。
光が差すのはたったの一握りの場所だけ。


ただ、今は違う。
同じ闇でも、心地よい闇。
妖しげに包んでくれる、闇夜の世界。
月が照らして、導いてくれる。








大丈夫。ここでなら、きっと………

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設定タグ:文スト , シリアス , 男主   
作品ジャンル:アニメ
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lokiloki - こちらの作品をとても気に入ったのでプレイリストに載せさせてもらいます ※自分の作品を消したい場合はお手数をかけますがプレイリストの 【おもしろ度を投票】の上にある 【リストから削除】からやるか、プレイリストのコメントから作者に言ってください (11月12日 20時) (レス) @page16 id: 7de4ffbd52 (このIDを非表示/違反報告)
中原氷狐龍(プロフ) - 夕月 刹那さん» いえいえ、そんな…此れからも頑張ります、参加させていただきありがとうございました (2019年8月4日 23時) (レス) id: ceb7e35640 (このIDを非表示/違反報告)
夕月 刹那(プロフ) - とっても面白かったです!その文才分けてほしい、、、 (2019年8月4日 22時) (レス) id: 44778e7901 (このIDを非表示/違反報告)
中原氷狐龍(プロフ) - kuroさん» はい!頑張ります! (2019年7月15日 0時) (レス) id: ceb7e35640 (このIDを非表示/違反報告)
kuro(プロフ) - とても面白くて続きが気になります!更新頑張って下さい!(p`・ω・´q) (2019年6月17日 7時) (レス) id: f9572c4e12 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:黒狐 | 作者ホームページ:  
作成日時:2019年4月19日 23時

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