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蘭視点
星乃「なんや、灰谷か。ケーサツじゃなくてよかった」
蘭「お、星乃じゃん。偶然〜」
竜胆とザコをシメて家に帰ろうとしていたら、
偶然にも路地から伊勢崎が出てきた。
珍しいこともあるのか、今日は星乃の方が返り血を浴びている。
いつもならAが拳を真っ赤に染めてるハズなのに。
当のAは返り血1つ浴びておらず綺麗なまま。
＿＿しかし、それは腫れた左頬を除けばの話。
竜胆「左頬、腫れてんぞ。1発食らったか？」
『……うっさいわ。○ね』
星乃「竜胆お前、ホンマなぁ……」
竜胆「なんで俺が怒られんだよ。今のは完全に八つ当たりだったろーが」
星乃「思っとっても言わんって大事やぞ。それだけ蘭に教えてもらい」
蘭「よし、まず2人とも言葉オブラートに包めるようになった方がいいな？」
会話に参加していなかったAをチラッと見れば、
それはそれは酷い顔だった。
竜胆の言葉を受けてなのか、
ただ無機質に星乃に降りかかる危険を排除している
いつものAはそこにおらず、苦虫を噛み潰したような顔をして感情を露わにしている。
あーあ、コレヤベーな。
今コイツに喧嘩させたら絶対相手のこと殺.すだろ。
それはちょっと避けてぇ。
『……帰ろ、お姉ちゃん』
星乃「あ、あぁ。せやな帰ろか」
竜胆「じゃーな」
蘭「気ぃつけて帰れよ〜。……Aのご機嫌取り頑張れ？」
星乃に耳打ちしたつもりだけど、
きっと耳のいいAには聞こえているだろう。
だがしかし、Aは振り返らずに星乃の手を引いて街に消えていった。
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作者名：希 要 | 作成日時：2021年11月21日 23時
