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#16 ページ17

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男1「なんっ、」


『最初っからバレとんねん、アホ』



自分は路地から伸びてきた腕をグイッと強く引っ張って、
バランスを崩した男の顔面をどつく。
ミシッと拳が顔にめり込み、
鼻からは血が出て歯は数本空を飛ぶ。
そして殴られた男は勢いで後ろに倒れた。

アイツの鼻折れた気ぃするけど、まぁええか。
どーでもヨシ。

男が出てきた路地に入れば手前に男、奥に同じ制服を着た女が立っとった。



『ヨォ、あんさんら後つけてきて楽しかったか?』


女「何の話かさっぱり……。どういうこと?」


あ"?
この期に及んでまだ否定する?
どう見ても靴が聞こえた音と合致しとるやん。
お仲間1人どついても嘘つくん?
ほんっま往生際悪いなぁ、すぐ認めたら穏便に済むのに。



『ローファー、スニーカー、スニーカー……。間違いあらへんのやけど。お姉ちゃん、こんなこと言うてるで?』


星乃「うーん……。痛い目見してもアカンか。A、」


『んー』



お姉ちゃんが「状況分からせたれ」と目で訴えてきたから、
さっきどついた男に馬乗りになって、鼻折れた顔をまた殴る。

1回だけじゃなくて2回、3回、4回……。
容赦無く顔を殴り続ける。



星乃「これでもまだ話さん気?同じこと、なりたないよなぁ」


女「来るな!来るなぁ!何なんだよ、お前ら!」


星乃「ふふ。怯えてもうて、あーあ。


じゃあ最初っからやんなや」



スッ……と、お姉ちゃんの目から光が消える。

あーあー、ご愁傷様やなぁ……。

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作者名:希 要 | 作成日時:2021年11月21日 23時

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