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#12 ページ13

A視点




次が体育のせいで時計を持っていなかったため、
お姉ちゃんのポケットウォッチを借りて時間を確認する。

灰谷兄弟とあーだこーだやっていたらもう昼休みが終わる。
そろそろ授業のために移動せな。



『もうそろそろ行かな授業遅れてまうわ。ゴメン先行く』


星乃「うわ、ホンマや……」


竜胆「そんなに一緒にいたいならサボればいいだろ」


『………………………ちょっと揺らぐからやめろや』


蘭「タメ長」



甘い誘惑に心動かされかけたが、めっちゃ踏ん張って耐えた。
次が理数科目やったら絶対サボっとった自信あるわ。

弁当箱を急いで片付けてその場を立ち去ろうとしたが、
一つ思い出した。



『アンタら名前は』


蘭「灰谷蘭。3組」


竜胆「灰谷竜胆。5組」



クラスは別に聞いとらんけど、まぁなんでもエエわ。
どうせ自ら教室に足運ぶなんてないやろし。



『へぇ。自分は伊勢崎 A。一応よろしゅう、センパイ』



それだけ言い残して自分は立ち去ろうとしたが、
蘭の方に腕を掴まれて引き留められた。



『あ?なんやねん。授業遅れるんやけど、』


蘭「弁当美味かったからまた作ってきて。俺と竜胆の分」



は?そんな事のために引き留めたん?
てか弁当くらい自分で作れ詰めろ。
作れやんのやったらチンでええやろが。



『チンで詰めるくらいならアンタでも出来るやろ』


蘭「お前のがいーの」



腕を引っ張って抜けようとしても、
力を込めた瞬間あっちも力を込めてきて離してくれない。

うわ、ダル……。
ホンマに授業遅れるんやけど。
どうせ先公に理由説明しても話通じへんしクソやわ。

てか弁当作れ言われても、
家には自分とお姉ちゃんの分しか弁当箱はあらへんし無理や。



『家に弁当箱2個もあらへんから無理』


蘭「じゃ今度持ってくる」


『は?』


竜胆「それなら文句ねーだろ?」


蘭「じゃそういう事で。きーまり♡」


竜胆「ホラ、急がねーと時間ヤバいんじゃねーの?」



うっっっっわムッカツク!!!!!
ここで時間マウントかよ!
半分以上オマエらのせいやんけ○すぞ!!

クッッッソ……!



竜胆「お前もまた弁当横取りされなくて万々歳だろ?」


星乃「……確かに」



お姉ちゃんまで懐柔すなァ!!!!!!



.

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作者名:希 要 | 作成日時:2021年11月21日 23時

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