【東リべ】六本木のシスコン姉妹【灰谷兄弟】 (ページ2)

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男の手が伸びてきた瞬間、お姉ちゃんを前に走らせ自分は
後方宙返りをして男の伸ばされた手に踵落としを喰らわせる。

キレイに入ったな、悪くない感触だ。

「！」

自分の突然の攻撃に驚いていたと思いきや、男はどこから取り出したのか警棒を持っていた。
まためんどーなモン持っとんな、コイツ。

宙返りから着地し、そのまま上段後ろ回し蹴りに繋げる。
しかし蹴りは躱されてしまった。クソが。

蹴りを振り切って、バッと下がって距離をとる。
そして後ろ手でお姉ちゃんを庇いながら男と向かい合う。

『何してくれとんのじゃオマエ。どつくぞ』

「いや、もうどつかれてんだけど。やっぱお前だな、最近ウワサのシマ荒らしは」

『は？頭湧いとんのか、どつくは瞬殺やぞ』

「気にすんのそっち？」

金髪に黒の三つ編み。比較的高身長。
ホンマに誰やコイツ、見たことあらへんし。
後ろに立っとる金髪と水色の髪のやつも知らん。

見るからに不良。圧倒的不良。
まぁそりゃ警棒持ち歩いとる一般人なんておるわけないよな。
そんなヤツらが一般人の自分らになんの用や。

「最近立て続けにこの辺の不良達がボコられてんだよ。覚えがねぇとは言わせねぇぞ〜？」

「六本木は俺たちのシマだ。返答次第で無事では帰さねぇ」

姉「……A、」

大丈夫、大丈夫や。
今ここで嘘ついても意味無いのは分かっとる。
戦っても圧倒的に不利。
なら素直に言うしかない。

『ボコッたんは自分や。それは認める』

「お、案外素直で助かる」

『けどな、コッチからしたらボコってきた不良全員、なに人のお姉ちゃんに手出してくれとんじゃって話なんやわ。やめろ言うてもやめへんし、そら殴るに決まっとるやろ。因果応報や』

「ふーん……。なるほどな」

『と、に、か、く！！先に手ぇ出したんはあっち！寧ろ自分ら被害者やっちゅーの。やりとーてやっとるわけちゃうから。お姉ちゃんもう帰ろ、アイス溶ける』

姉「うん」

『シマとかどーとか、キョーミないねん』

二人にそう吐き捨てて自分とお姉ちゃんは帰路に着いた。
どうやら追いかけてくる気は無さそうだ。
ホンマに何したかったんや、アイツら。