田舎育ちのハイパー野生児が世間知らず過ぎてヤバすぎる【東京卍リベンジャーズ】

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蘭視点




『蘭、竜胆。今日はほんとにありがとね』


蘭「こっちもお陰で退屈しなかった。ありがとな〜」


『うわっ、だから頭ポスポスすんのやめろってば』


竜胆「渋谷帰ってもひったくられんなよ」


『大丈夫！絶対捕まえるから』


竜胆「ひったくられる前提で考えんな。ったく」




買い物の後、用が済んだから帰ると言ったAを丸め込んで駅まで見送ることになった。
だってパルクールで駅まで帰ろうとすんだぞ。
止めるに決まってんだろ。
竜胆も全力で止めにかかってた。




『あ、連絡先交換しようよ。また夏になったら服選び助けて』


竜胆「いいぞ。こっちに用あったら連絡しろよ」


『ありがと。二人がこっち来る時も連絡して』


蘭「なぁ、Aんち遊びに行っていーい？竜胆と」


『……うん！絶対来て、約束！』


竜胆「分かった。兄ちゃんと近いうちに行く」


蘭「じゃーな。また来いよ」


『バイバイ、蘭！竜胆！またね』



走ってAは駅の人混みに消えていった。
今日会ったばっかなのに不思議なヤツ。
当初はAがひったくり犯を伸した後、もう関わることもねーなと思ってたが。


Aは想像以上にアホで世間知らずで、他人の心が読めたり、並外れた運動神経をしてたり、謎に財布はセリー○のブランドもの。

情報量多いな。


でもそんなヤツだからこそ、今まであった人間より
遥かに面白かった。
何より色んなことに一喜一憂するアイツが忘れられない。
割と、自分が思っている以上に執着している。



竜胆も竜胆で似たようなこと思ってんだろーな。
明らかにAへの心の開き方が早い。

それもAが愚直な程に素直なせいだ。
アイツの言葉には嘘がない。
疚しさなんて微塵もねぇから簡単に心を許す。


アイツと出会う人間、皆きっとそうだ。
俺と竜胆はきっとAを盗られたくない。
もっと時間を過ごしたい、その時間を盗られたくない。


……はぁーあ、醜い嫉妬と独占欲だな。ハズカシ。

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