田舎育ちのハイパー野生児が世間知らず過ぎてヤバすぎる【東京卍リベンジャーズ】

#11 ページ13

マイキー視点


Aにスーパーに連れていったのは良いものの、
見事に俺とケンチンは疲れ果てて帰ってきた。

おかしい、タイムセールとか無かったはずなのに。



『……なんかごめんね』


ドラ「今回は仕方ねぇ。ちょっとずつ慣れてけばいい、まだ初日だからな」


『ドラケン先生……』


ドラ「誰が先生だ」



ケンチンはあぁ言ってくれてるけど、Aは最初より明らかに元気が無くなってる。

きっと俺たちに迷惑をかけてしまったと考えてるからだろう。
ケンチンがそう言ってんだから別に悩む必要なんてないのに。



マイ「ま、1ヶ月も経てば慣れてるって。悩む必要ねーよ」


『ほんとご迷惑をおかけします……』





マイ「あれ、ケンチン。そっちなの？」


ドラ「おつかい頼まれてんだわ。日も落ちてきたから気をつけて帰れよ」


『ドラケンも気をつけてね』



ケンチンは店のおつかいがあるらしく、いつもより早く別れた。
必然的にAと2人きりになってしまった。

……なんつーか、2人になったら気まずい。
話したいことはいっぱいあるけど、上手く言葉が出てこねぇ。



『ねぇ、マンジロー』


マイ「ん？どうした？」



何とか会話を続けようとして言葉を探してたら反応に遅れそうになった。
思い返せば昔も2人きりで話すことなんて少なかったから慣れてねーんだ、きっと。



『挨拶周りする前に手紙見つけたんだ。マンジローからの』


マイ「それ、」



Aが手に持っていたのは俺が、東卍を創設したことを伝えたくて送った手紙だった。

自分で書いて送っておいてあれだけど、ところどころ何を書いたか忘れてる。
恥ずかしいこと書いてねぇといいけど。



マイ「その手紙、まだ持っててくれたんだな」


『うん。缶ケースに入れてキレイに残してあった。』



へへ、と自慢げに笑う。
嬉しいけど存外丁寧に扱われていてそれはそれで恥ずかしい。



『でね。この写真付きの手紙に、

今度私がここに来た時、私を東京卍會のメンバーに入れてく れるって書いてあるんだけど、

まだ私をメンバーとして迎え入れてくれるかな』


マイ「！」



Aの曇りのない目が俺の目を真っ直ぐ見つめた。

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