. ページ37
.
『そうだね、そんくらい美味いわ、
毎日飲みにきていい?』
「それは無理」
『ココア飲むだけじゃん』
「1袋1500円で結構持つから、自分で買ってください」
『俺作れないもん』
「牛乳温めて混ぜるだけ〜」
『俺男だから不器用』
「ご自慢の渡辺担の方に作ってもらったらー」
『Aちゃんが作ったのじゃないと美味くない』
「ちょっと理解に困る」
『無理、明日も来るから』
ココアのために毎日うちに来るって身勝手もいいところでしょ
なんて、言いたくてもさすがに言えなかった。
.
渡辺さんの突然のアポ無し訪問から早45分。
ココアの話とか、さっきのボーリングの他愛もない話しかまだしてないけど
そんなことなら外で良かったし、なんなら今日じゃなくてもいいし、LINEでもよかった。
「それでさ、結局何の用だったの？」
『ふは、忘れてたわ』
「忘れてた、はないでしょ」
『あのさ、今日の昼ふっかさんと会った時』
「あーー...やばいこと言ってたよね」
『そう、そのこと』
すーって2杯目のココアを飲んでる渡辺さんは妙に冷静。
やばいことってのは、
ほらあの、"こいつ俺のだから"発言ね
この様子からみると、その言葉は思いつきというか勢いで出ちゃったのかな。
「あーー、それはもう気にしてないよ！
ふっかにも、いい感じに撤回しようかな〜なんて..」
『それさ、
そういうことにしておくのはどう？』
「....と言いますと?」
『いや、だから付き合ってるってことにしとこうよって話』
え、いやいや待って
そんなのふっかに誤解与えたままじゃん
「でもふっかに誤解されても困るし」
『まあ誤解はされてると思うけど、それはそれで問題ないと思うのよ』
いやいやいや、問題大ありです
まあ向こうには本物の彼女ができたみたいだけど、誤解を与えたって間違いなくプラスには働かないよね。
「んー..問題ない、って？」
『俺がさ、Aちゃんのこと"俺の"って言った時、アイツ一瞬目がマジになったんだよね』
「目がマジ、ってどういうことよ」
『なんだろ、
睨まれたっつーか、明らかに動揺してたし』
嘘だ、
私にはそうは見えなかった。
もちろん突然のことでびっくりした表情は見せてたけどさ。
_
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 924人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「渡辺翔太」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あやの(プロフ) - 廉桜さん» ありがとうございます（ ; ; ）嬉しい限りでございます！ (2021年8月16日 1時) (
レス) id: 843f918905 (このIDを非表示/違反報告)
廉桜(プロフ) - あやのさん» よかったです^_^とても面白いお話なので楽しみにしてます！頑張って下さい！ (2021年8月16日 0時) (レス) id: 1a19d45977 (このIDを非表示/違反報告)
あやの(プロフ) - 廉桜さん» ぎゃああ本当ですね（ ; ; ）何度もありがとうございます。助かりました！ (2021年8月15日 15時) (レス) id: 843f918905 (このIDを非表示/違反報告)
廉桜(プロフ) - あやのさん» 全然です！本当に指摘続きで申し訳無いのですが、追加されたお話の順序って多分逆じゃ無いですか？？違ったら本当に申し訳ないです（汗） (2021年8月15日 14時) (レス) id: 1a19d45977 (このIDを非表示/違反報告)
あやの(プロフ) - 廉桜さん» ご指摘ありがとうございます！修正いたしました。ご指摘いただいた話の間にもう1話あったので、話の繋がり的にそちらも除いていただけると嬉しいです。コメントありがとうございました！ (2021年8月15日 10時) (レス) id: 843f918905 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：あやの | 作成日時：2021年8月15日 2時
