ワタシの事情 《 3B 》

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渡辺さんといえば、常に女性を囲むイメージがあった。



キャンパスで時々、渡辺さんのことを見ることはあったけど毎回違う女性が隣にいる。




だから、あーこういうことね、って納得できた。







翔『悪ぃ、だせーとこ見せちゃったな笑』

「いや、ほんと。だっさいよ」

翔『ふはっ、そこ否定しないんだ』

「だってあの女性で適当に遊んで、いらなくなったから連絡しなくなって、最終的にビンタされるなんて、しっかり最低じゃん」

翔『そうだな』

「仕方ないと思うよ」

翔『すっげぇマジレスじゃん笑

　 でもお前の言う通りだわ』






完全に今回のは渡辺さんが悪いんだろうなって深掘りしなくてもわかるけど、因果応報だよね。






でも私たちボーリングしにきたのに、

1球目も投げる前にこんな修羅場に突入してしまったせいでボーリングどころの気分じゃない。






そして、そんななか目黒さんがやってきた。





蓮『ごめん、おまたせ！
　 .....って、どういう状況？』

「あ！目黒さん！
　こういう、状況です」

蓮『30分も前に来て、まだスコア0ってどういうことだよ笑』

「あー、えっと...渡辺さんが前に遊んでた...」

翔『おい、言わなくていい』

「あ、ごめん！」

蓮『あー.....察したわ笑』







目黒さんはニヤリと口角を上げて顎に手を持ってくる。




"Aちゃん、嫌なのに巻き込まれたね"

なんて言う目黒さんは本当に察したんだろう。




さすが仲のいい二人、

というか目黒さんもこういう経験をしてるからだろうけど。







蓮『始めないの?』

翔『あー、やろっか』

「うん！したい！
　私、初めてなの、目黒さん」

蓮『へぇ〜
　 じゃあ俺が教えてあげるね、

　 まず球を選ぶんだけど...
　 ちょっとこっち来て』

「はい」

翔『は？なんで目黒が教えてんの、
　 俺が教える約束なんだけど』

「そんな約束してませーん！
　目黒さん教えて！」

蓮『ぐはは、しょっぴー振られたね、今日2回目じゃん笑』

翔『お前、めちゃくちゃいじるじゃん！』

蓮『あ、でねAちゃん、ボールの穴に指をはめていって、いいサイズのを探すとこから。

　 でも女性は指細い人も多いし、重いと持ちにくいだろうから7ポンド...から11くらいかな？』

「んー...8ポンドにする！」

蓮『よし、じゃあ投げて行こっか』






二人でレーンの方に戻ると、案の定拗ねて待ってる渡辺さんでした。






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