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『来年から3回生になるわけだしさ、お互い就活やらゼミで忙しくなっちゃうよ?』
「そうなんだよね......」
『もしかしてさ、
A、もうほんとに何もする気ないの?』
そう、唐突に聞かれた。
こう聞かれるとドキッとする自分がいる。
いつか何か起きる、いつかそのタイミングが来るって、いつかの自分に頼ってた私だけど
もはやその時が来ないなら来ないで仕方ないって割り切ってる自分もいるから。
「まぁ、ね...」
『はぁ......』
大きい溜息を吐かれてしまって、いつも応援してくれるルカには申し訳ないけど
生憎そんな性分なんです...
ほんと自分でも嫌になる。
『あのさ、』
「うん」
『Aが行動を起こせないのは、ただ単に勇気がないだけ、じゃないと思うんだよね』
「へ?」
『この2年Aを見てて思ったんだけど、
Aは自分に全然自信がなくて、ふっかのこと自分より格上だ、とか自分なんかと釣り合わないって思ってる節もあるんじゃない?』
「え......まぁ、それもある」
『その気持ち無くさないと始まらないなって、見てて思うの』
「でも...そんなこと、できたらこうはならないよ」
ルカから言われることは間違いない。
私はなんせ可愛い、とか綺麗に分類されるタイプじゃない。
化粧は一応周りがするから必要最低限のことはするけど、自分に合うメイクなんて研究したこともないし
髪だって巻けない。
服もTシャツにデニムパンツの毎日。
自分の美の追求とか興味ってのが人より薄いし、結局楽さを求めてしまってこうなっちゃった。
こんなだから、ふっかの眼中に入るわけないって冷静に考えてる部分もあって、じゃあ自分磨きしろよって言われてしまうかもしれないけど。
『だからね、Aにはもっと自分に自信を持って欲しいの!』
「え?どうやって」
『...私にお任せください!』
「は、はい...」
なんだか嫌な予感がしないことはないけど
『じゃあ、最強の助っ人取り付けておいたからね!』
「えぇ、何を?!
ルカが私を鍛えてくれるんじゃないの?」
『そんなの振られまくりの私じゃ意味ないでしょ!
とりあえず放課後このカフェに集合ね』
「は...はい.....」
さらに嫌な予感が増強するなか、
私は午後の講義を終えて
集合場所に向かった。
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あやの(プロフ) - 廉桜さん» ありがとうございます( ; ; )嬉しい限りでございます! (2021年8月16日 1時) (レス) id: 843f918905 (このIDを非表示/違反報告)
廉桜(プロフ) - あやのさん» よかったです^_^とても面白いお話なので楽しみにしてます!頑張って下さい! (2021年8月16日 0時) (レス) id: 1a19d45977 (このIDを非表示/違反報告)
あやの(プロフ) - 廉桜さん» ぎゃああ本当ですね( ; ; )何度もありがとうございます。助かりました! (2021年8月15日 15時) (レス) id: 843f918905 (このIDを非表示/違反報告)
廉桜(プロフ) - あやのさん» 全然です!本当に指摘続きで申し訳無いのですが、追加されたお話の順序って多分逆じゃ無いですか??違ったら本当に申し訳ないです(汗) (2021年8月15日 14時) (レス) id: 1a19d45977 (このIDを非表示/違反報告)
あやの(プロフ) - 廉桜さん» ご指摘ありがとうございます!修正いたしました。ご指摘いただいた話の間にもう1話あったので、話の繋がり的にそちらも除いていただけると嬉しいです。コメントありがとうございました! (2021年8月15日 10時) (レス) id: 843f918905 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あやの | 作成日時:2021年8月15日 2時