ワタシの事情 《 3B 》

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「渡辺さん、？」


翔『お隣さん、やっと話せて嬉しいわ』


「ふふ、改まって、ありがとうございます笑
　ところで私はまだお隣さんって信じてないからね?」






渡辺さんは、私と話せて嬉しいって言ってくれたけど


自分で言って自分で照れてるみたい

この人よく自爆するな〜






翔『まあ、一緒に帰ろうぜ』





って小声で照れくさそうに言ってたから




「仕方ない、帰ってあげてもいいよ？」




って言ったら




翔『どうせお前も同じ方向だろ』




って、私の手を引いた。







ちょ、ちょっと待ってください。



私男性と手を繋いだことなんて一回もないの。



今、渡辺さんが私の腕を掴んで歩いてる。

手を繋いでる、ってわけじゃないけど、未経験な私からすれば手繋ぎと一緒で、






想像以上にドキドキしちゃってる自分を落ち着かせようと頑張ってたら






翔『何ドキドキしてんの』



「そ、それは、言わないでくださいっ」


翔『こういうのも初めてなんだな、腕引っ張ってるだけだけど』


「それでも、触れてるだけで緊張します」


翔『ふははは！
　 ごめん、なんか申し訳ないわ笑
　 そういうのは大切な人にしてもらわなきゃね』






なんて笑ってる渡辺さん。





私からすると、こんなの何にも思ってない女性にするものか不思議だけど


渡辺さんは平然としてる。





これが陽キャと陰キャの差?

男女の差?







その余裕さに、誰にでもしてる、


というか誰にでもできるんだなって少し怖くなった。





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