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「虚しいから、やめてよ」
『え...なんかごめん、
でも悪いことしたなぁって、』
「反省するくらいなら、最初からしなかったらいいのに」
『そう、やんな...
俺はクズやわ、女性で女性の寂しさを埋めるねん。』
「そうかな、」
また、あの子犬みたいた康二くんに戻ってた。
あーあ、康二くんはさっきの自信に溢れてる感じの方が魅力的なのに。
『ほんまごめんな、Aちゃん、
とりあえずお風呂入ってくる？』
「あ、うん」
ああ、そうだ、
私たちはシャワーも浴びないでそのまま、
時刻は23:50。
早くも遅くもないけど、明日も仕事があるし、とりあえずお風呂に入ってそのまま寝ようと思った。
けどこのまま寝たら、翌朝には康二くんはいなくて、置き手紙みたいなのだけ残されてるのも想像できたから、言いたいことだけ言おうと思った。
「康二くん」
『ん、？』
「私は、康二くんみたいな人いっぱいいると思うよ、」
『え、どういうこと？』
「失恋して、すぐに立ち直れる人なんてそうそういないよ。それだけ好きだったってことなんだから」
『......また、泣かせにきてる？
俺、こう見えて涙脆いから、』
「ふふ、康二くんがね、涙脆いのは昨日から知ってるよ。
でね、女で女の傷を癒すのも私は悪くないと思ってる。」
『え？』
隣の康二くんはキョトンとしてる。
「すっっっごいつらいときは、それを忘れられる趣味だったり、食べ物だったり、知り合いの慰めだったり、
何かがないと耐えられないでしょ。
それが、身体で何が悪いのって私は思うの」
『......ははっ、何言うんかと思ったら、めっちゃ変態やん！』
「失礼だなぁ、慰めてあげてるのにさ」
『あ、ごめんごめん！
優しいな〜Aさん、なんやろ、包み込まれる感じやわ』
そう言って康二くんは抱きついてきた。
この子は、人肌恋しいのかな、
常にベタベタくっついておきたいタイプ？
「もう、暑いから離して」
なんて引き剥がしてベッドに入ったけど、
『えぇ〜、もうちょっとくっつかせてぇ』
なんてゴソゴソ入ってくる康二くんが可愛かったのは間違いない。
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作者名：あやの | 作成日時：2021年7月7日 9時
