ただの都合の良い女だから《橙》 (ページ6)

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『ん、可愛い、その顔』

『Aさんの声、唆られるわ』

『可愛い、身体も火照ってるやん』

康二はそう私を褒めてくれる。

行為中に話しかけられるの嫌なタイプな人もいるかもしれないけど、私は好き。

相手に満足してもらえるなら、好きになってもらえるなら無条件にどんな言葉でも嬉しいの。

康二が耳元で囁くたびに、ピクンと何かが跳ねる。

「.....ぁ.......ん、.........ダメ.......！」

『ほんまは...気持ちいクセに、』

「.....ぁん、....そんなこと....な../」

『可愛い声、漏れてんで』

康二は私を後ろから突きながら、蕾を刺激する。

可笑しくなっちゃいそうなくらい、良かった。

もう耐えられなくて、何度も果ててたら、

気付けば康二も果てていた。

『......ごめん、A...ちゃん』

「いや...別に......」

終わった途端に呼び捨てじゃなくなってて、

あんなに良くて、刺激にあふれた時間が終わったことを実感した。

彼は私で寂しさを満たした罪悪感に駆られているようで、

私は虚しかった。

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