ただの都合の良い女だから《橙》 (ページ20)

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そしてたこ焼きをお腹いっぱいになるまで食べた後は、結局今日も身体を重ねた。

康二くんとのは、キスも、撫でられるのも、突かれるのも全てが気持ち良くて、

こう身体を重ねてる間は、私の康二くんだって錯覚できるくらい幸せな時間。

この日から、私は康二くんに言われるがまま、この家に入り浸ることになった。

彼は寂しがり屋みたい。

誰かがうちにいてほしいんだって。

その誰かは、誰でもいいのかもしれないけど

今は近くにいる私を必要としてもらえるだけで嬉しかった。

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康二くんのリビングには写真立てがあって、長身の男性と可愛らしい女性と康二くんの3ショットが飾られてる。

この女性が、塚原さんなのかな。

康二くんを選ばなかった相手。

康二くんを傷つけた相手。

私はそのことにはずっと触れられなかったけど、

何回も訪問してるうちに、その写真を見るとモヤモヤしてしまう自分の気持ちに気付いた。

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