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「あらAちゃん
可愛い小鞄(ポシェット)ですわね!」

「んふふ〜でしょでしょー!」



各々が出掛ける準備が終わる時、
ナオミがしゃがみながら私の肩に下げた鞄を指す。

襞襟(フリル)と革で構成された桃色の鞄を持って「可愛いでしょー!」と云うとナオミは半ば発狂紛いに私の頭を撫でた。






「オイ、御前達。
街中で此奴に会ったら逃げろ分かったな?」

「此奴?」



敦の隣に並んで扉付近に居ると、国木田が険しい顔をして一枚の写真を此方に見せてきた。

敦が覗き込みながら首を傾げた視線の先には黒い外套を見に纏った青年が写し出されていた。



「此奴はポートマフィアの狗_芥川。
厄介で強力な異能を持つ奴でな、俺でも此奴と闘うのは御免だ。」

「芥川…。」


国木田の説明に敦の額には冷や汗が垂れる。

険しい表情を見る限り怖いと感じて居るのだろう。
此奴が人虎とは普通なら信じられないな、と思いつつ私は敦の手を握りながら明るい声を発した。



「この人ワンちゃんなのー?」

「はぁ…小僧。
この娘を守るのも御前の仕事だからな頼んだぞ。」

「は、はい…!」



「社長の身内に怪我何てさせられないからな」と溜息をつく国木田に敦は戸惑いながらも返事をする。

そして私の方を向くと「僕と一緒に頑張ろうね」と云って笑顔を向けた。







「ねえねえ敦!あれ何ー?」

「あれはね鉄塔って云うんだよ〜」



樋口の跡を付いて行きながら街中へと出る。

私は敦の手を引っ張りながら彼方此方に視線を向けながら他に刺客が居ないか目を配っていた。



「何か2人とも兄弟みたいだね」

「うふふ…私とお兄様の様にとーっても仲良しですわね♡」

「ちょ、ナオミこんな所で…!」



目の前で兄弟とは思えない接し方をする2人を見て私は心の中で、くだらん…と息を吐く。

対する敦は顔を赤面させながら慌てて私の目を隠して「まだ早い…!」と云った。





「…着きました。」


終始無言だった樋口が路地に入ってから一言。
暗い路地は行き止まりでとてもではないが密輸業者が出入りする様な場所では無い。

谷崎は勘付いた様だが隣の敦は阿保みたいに辺りを見渡しながら緊張した面持ちをしていた。



「本当に此処なんですか?」



谷崎が可笑しな箇所を指摘すれば、
樋口は自身の髪を結ぶと一転。

此方に銃を向けて言い放った。




「失礼とは存じますが嵌めさせて頂きました。」

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ぽん酢(プロフ) - 凄い面白かったです!更新待ってます!! (2018年8月15日 22時) (レス) id: 294c8f425c (このIDを非表示/違反報告)
きらり(プロフ) - 最高です!続きがめちゃ気になります!頑張って下さい!応援しています! (2018年8月13日 13時) (レス) id: b31c3f6b99 (このIDを非表示/違反報告)
亜純(プロフ) - 最ッ高です! 更新頑張ってください!! (2018年8月13日 0時) (レス) id: 430739def7 (このIDを非表示/違反報告)
みゆ(プロフ) - 題名って「この素晴らしい世界に祝福を!」これ参考にしてます? (2018年8月12日 22時) (レス) id: 866317dc4d (このIDを非表示/違反報告)
らつ - 初めて読みました!!最高です!更新楽しみにしてます! (2018年8月9日 18時) (レス) id: 84c9675812 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ななな | 作成日時:2018年7月20日 22時

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