Night Executor. 4 (ページ2)

今日:2 hit、昨日:0 hit、合計:6,172 hit

181.※暴力表現ありページ2

.

「"ごとき"かどうかは
お前らが決めることじゃねぇ…！！」

たじろぎ、後ずさりする彼らを
逃がすまいと怒りに焼けた声が吼える。

先ほどから、痛いほど伝わってくる
怒りや悲しみの"音"が綯い交ぜになり、
デュースの握った拳がブルブルと震えた

「この卵はなァ、ヒヨコになれないかわりに
美味いタルトになる予定だったんだぞ！！

わかってんのか、えぇ！？」

『えっちょ、ねぇ待って』

鬼気迫るこの場に
似つかわしくないのは重々承知だが

ツッコまずにはいられない発言に思わず手がでた。

だがしかし、そんな制止も虚しく消える。

怒りに沸き立つ彼には、声すらも届かない

「ヒッ、き、急になんだコイツ！？」

「卵6個分。弁償しねぇっつーなら
6発てめーらをぶっ飛ばす」

「えっ、ハァ！？」

その一言と同時。

高ぶった荒々しい音はそのままに、
スン、と急激に目付きだけが鋭く冷える。

そして、口上はここまでだと言いたげに
デュースは片手を、もう片方の甲に合わせ
ﾊﾞｷﾎﾞｷと打ち鳴らす。

……ちなみに、ビニール袋は
少し離れた石像の足元に置かれていた

「歯ァ食いしばれやゴルァ！！」

「っ____！ガｯ！？」

まず、踏み込み、1発。

振りかぶられた拳は何の躊躇もなく
相手の腹部__鳩尾(みぞおち)の少し上を叩いた。