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お酒は飲んでも飲まれるな!【 ym × in 】 ページ10

side in




in「最悪だ…」


目が覚めたら知らない部屋の知らないベッド。しかも全裸。


いや、俺もそれなりに経験はあるし、飲み会の翌日の大学生にはよくあることかもしれないし、ただ問題は……



in「腰いてぇ…」



そう、問題は隣に寝ているのが男で、俺は腰に鈍い痛みを抱えていること。


要はどう考えても俺が下だったってことだ。



今すぐ無かったことにして帰りたいけど、相当盛ったのか腰の痛みやら気怠さやらですぐに動けそうもない。


相手は背中向けて寝てるから誰かわからない。



確か昨日の飲み会は大ちゃんに誘われて、いろんな軽音サークルの奴らが集まってて、記憶があるうちはいつもの光とやぶと、4人で居たはずなんだけど…



in「ダメだ、思い出せない…」


「へぇ、覚えてないんだ」


in「!?」



独り言に返ってきた声に思わず体が飛び跳ねる。


寝ていたと思っていた、俺のある意味での初めてを奪った相手はゆっくりと起き上がってこちらを振り返った。






in「や、やまだ…?」



挑発するような意地の悪い笑みを浮かべてこちらを見るその整った顔はどう見たって後輩の山田だ。こんなイケメン他にいないし。



ym「相手が俺ってことまで覚えてなかったわけ?」



山田の言葉にやっぱりそうゆうことなんだと実感して顔に熱が集まるのがわかる。



in「ぁ、いや、ほんと、面目ない…」


ym「自分から誘ってきといてね〜」


in「ぅ、やっぱり?」



大ちゃんたちから、俺は一定量お酒を飲みすぎるとキス魔になるから気をつけろと言われた。


もちろん昨日も気をつけてたけど、先輩方に絡まれてしっかりその一定量を超えたしまったらしい。




in「何をどう間違ったら最後まで行くんだよぉ、、」


ym「あんたがしつこく誘ってきたんでしょ。俺も酔ってたけど、全面的にあんたが悪い」


in「うぅ…ってか俺先輩なんですけど」


ym「今更そんなことどうでもいいでしょ」



心底呆れたような目を向けられて居た堪れなくなる。



in「あの〜、このことは、その、忘れていただけないでしょうか…?」



大学中の女子全員が憧れてるんじゃないかってぐらいの山田と一夜を共にしたなんてことがバレたら、どうなるかわかったもんじゃない。


山田も男と寝たなんて知られたくないだろ。


なんて甘く考えていた俺が馬鹿だった。



ym「やだって言ったら?」



さっきと同じように意地の悪い笑みを浮かべて、



俺を試すようにそう言った。

…2→←あとがき


ラッキーカラー

あずきいろ


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作者名:紅藍 | 作成日時:2021年9月27日 1時

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