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それからは、Aは無心に刀を振りかざした。
周りの目には、それは、煉獄の意思を受け継いだかのように見えたが、実際は逆だった。
「ねぇ、烏……私って階級どこだっけ？」
「カァー！甲ダァー！」
「甲、か……次は、柱？」
「多分ダァー！」
「はは……」
いつの間にか強くなってしまった自分を憎むA。
彼女は、叶うならば、彼と一緒に柱になりたかった。叶うならば、隣で微笑みたかった。
でもそれももう叶わない。
「もういっそ、鬼舞辻無惨倒して来世にかけようかな」
「カァー！！」
煉獄の髪色のような空と、満開の桜の木を眺めるA。そっと、声に出した。
「この日、貴方と桜に約束します。この桜が来世、いや、ずっと咲く限り、私は煉獄さんに出会い続ける。そして、好きって。言わせて下さいね」
ひらりと舞う桜の花弁は1つ、Aの手のひらに着地した。
その花弁にそっと、口付けをした。
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作者名：gipsofila | 作者ホームページ：http://https://www.pixiv.net/users/72619699
作成日時：2023年11月20日 22時
