煉獄杏寿郎は好きと言いたい (ページ18)

今日:16 hit、昨日:8 hit、合計:3,602 hit

よもや… ページ18

「何してるんですか？！しかも2人きりで！」
「煉獄くんの後輩さんかな？この部屋の名前見て下さい、社会科準備室です。それに、監視カメラでも怪しかったら見たらいいじゃないですか。」

と、梨瑠が指を指した先を見ると、たしかにカメラがあった。煉獄が持っているものも、授業で使う教材。それらを見て、証拠を掴んだと踊っていたゆいは怒りにワナワナと震え出した。

「先輩を誑かすのが悪いんですよ！アンタもしかして、雫石梨瑠？」
「あら、名前を知って頂けてるなんて、光栄ですね。雫石梨瑠です。社会科教員をしています」

ぺこりと頭を下げると、煉獄は重いため息をついた。

「ゆい、よもや、一緒に帰りたいのなら少し待っていてくれ。あと、こんな真似ももうやめろ」
「…ｯ、雫石梨瑠…覚えてなさい！」

ダッと、ゆいは走っていった。
やれやれと首を振った梨瑠。

「あの子、あんたのこと好きなんやね」
「よもや？！」
「気づいてなかったんかいな？」
「よもや…これっぽっちも」
「ハッキリ言ったあげた方があの子のためになるで。ほな、それ教室置いたら帰ってええし」
「は、はい」

先に梨瑠が部屋を出ると、煉獄の頭はパニックになった。

「ゆいが…俺を…？」