【wrwrd!】壊れた人形【軍パロ】 (ページ9)

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感情9 ページ9

それから私は無心になって子供たちを殺した。

泣き叫びながら必死になって「やめて！」と叫ぶ子供たちに触れる私はちゃんと笑えてたいただろうか。
ほっぺたが濡れていたけどあれは何だったんだろう。

ワカラナイ。
笑う以外のことをできない、知らない私には他の感情なんて何もワカラナイ。
だから何で子供たちが泣いているのかも
何で胸がキュッとするのかもワカラナイ。

ワカラナイワカラナイワカラナイワカラナイ。

気づいたら最後の子供がボロボロに崩れ落ちていた。

荒々しい光景となった大部屋の扉が開きとても嬉しそうな先生が入ってくる。

そして私の頭を撫でてこういった。

『Aちゃん、よく頑張ったね。
僕の言う事をちゃんと聞けて偉かったね。
君は本当に凄い子だ。こうやって僕を喜ばせてくれる。ありがとう」

思わず頬が綻ぶ。
私今先生に褒められてる。
偉いって言われた。
凄いって言われた。

嬉しい嬉しい嬉しい嬉しい嬉しい嬉しい。

私の頭にはもうそれしかなくて、頭から離れない子供たちの泣き叫んで苦しそうにしている顔や声なんて気付いたら忘れていた。

私は人間ではなくなってしまった。

人間でないなら何て呼べばいい？

"殺人兵器"
間違ってはないけどこれは少し違う気がする。

"ロボット"
これも何だか違う。

じゃあなんだろう。

あぁ。

そうだ。

子供たちが私に向かって叫びながら言っていたあれなら私にぴたっりだ。

"化物"

そう。私は化物になった。