しょうたとりょうた ページ50
いや、駄目だ、涼太がここにいた駄目なんだ。
一瞬、弾かれたようにドアノブから手を外した。だって、涼太がここにいるってことは、涼太は今日、学校にいってないってことだ。それはつまり、涼太も、昨日母親と、そして母親が連れてきた誰かも分かんない汚い男たちと、なんかあったっていうこと。
いて欲しい、最後に会いたい。でも、ここにいないで。
俺が、お前を置いていくってことが、どこまでも分かっちゃうじゃん。そう思ったら、踏み出せなくて、悔しくて、情けなくて、両手の拳を扉に叩きつける……それと同時に、扉の向こうからとたとたと、ちっちゃい足音が聞こえた。ぱっと、顔を上げて、一歩下がる。
会いたいけど、やめて、涼太、でてこないで……っ
「………翔太？」
薄く、恐る恐る、扉が開いた。そこにいたのは、意外そうに眼を丸くした……見間違えようがない幼馴染の姿。何日も洗濯してない服をひっかけるように着て、足元は汚れた裸足で、それなのに髪は濡れていた。
「どうしたの、もう学校いってる時間じゃない？」
気遣うように、優しく響く涼太の声。俺は、涼太のこの声が大好きだった。
「というか、久しぶりだね、最近きてなかったから心配してたんだよ」
馬鹿野郎。そんなの、お前がいえたことかよ。
涼太の後ろに滑らせるように視線を向けて、ぎょっと目を見開く。
……酷くなってる。数日前にきてたときよりも、もっと。
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リムる(プロフ) - 千晴さん» ありがとうございます！何度も読めるなんて寧ろラッキーって感じです！いつも素敵なお話で何度も読み返してます。無理のない範囲で頑張って下さい！ (2020年8月9日 19時) (
レス) id: b5e023cd9b (このIDを非表示/違反報告)
千晴(プロフ) - リムるさん» リクエストありがとうございます！本編中にも似たようなお話が登場してしまうのですが、内容が多少被っていても大丈夫でしょうか、レパートリィ少ない作者ですみません！ (2020年8月5日 21時) (レス) id: 36259cee76 (このIDを非表示/違反報告)
千晴(プロフ) - 柿ちゃんさん» リクエストありがとうございます！無理しちゃう健気なskくんを一生懸命書かせていただきますので、少々お待ちください！ (2020年8月5日 21時) (レス) id: 36259cee76 (このIDを非表示/違反報告)
KUMA(プロフ) - 千晴さん» ありがとうございます！楽しみに待ってます！ (2020年8月5日 13時) (レス) id: 0b66efa19b (このIDを非表示/違反報告)
阿部月姫(ｶｸﾞﾔ)(プロフ) - 千晴さん» レスありがとうございます！ はい！大丈夫です！！ (2020年8月5日 13時) (レス) id: 2beffc3723 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：千晴 | 作成日時：2020年7月24日 1時
