「」 ── 約束のネバーランド ── (ページ11)

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ママ「マルクはお皿並べて」

朝、レイに起こされて起きてきた

ママ「あら、ハク起きたの？遅かったわね」

昨日のママは忘れてない
いつものニコニコとした優しいママの顔じゃなかった
怖くて別人のようだった

でも今日は違う
いつもの朝
いつもの兄弟たち
いつものママ
まるで全部夢だったみたい

「うん、昨日怖い夢見た。雷がゴロゴロなってる夢。夜中起きたらレイがお水汲んできてくれた」

昨日お兄ちゃんに言われた通り何も見ていない振りをする

幸か不幸か私は普段あまり笑わない
全くって訳でもないけど
だからエマたちみたいに無理に笑う必要も無い。唯恐怖を顔に出さなければいい

ママ「…………そうだったのね。可哀想に、今日はいい夢見れるといいわね」

品定めをするかのように私の顔を見つめまたにっこりと微笑んだ

「うん。怖いのは嫌い」

ハクもお手伝いお願いねと言うと小さい子たちの所へ行ってしまった

その後は何事もなくあっという間に自由時間
私はいつも通りレイの傍にいる
違うと言ったら私が起きているってことぐらい
抱きついているからママには分からないだろうけど

「エマとノーマン、何してるのかな？」

レイ「また鬼ごっこじゃねーの？」

「そうだね」

今日はとても穏やかだ。
エマとノーマンはきっと昨日の事について話してるんだろうな

「レイ、ちょっと寝る」

レイ「あぁ」

レイがポンポンと頭を撫でてくれる、これも今となっては恒例行事だ

何時間たっただろうか
レイに肩を叩かれて目が覚める

レイ「ハク、口開けて」

アーンと言われ口を開けるといお砂糖の香りが口いっぱいに広がった

「まひゃひゃえるにはひゃあいよ？」
(まだ食べるには早いよ？)

他の子達と比べて極端に糖分摂取量が多い私
なんて言う病気なのかは知らないけど、ある程度の糖分基準値を下回ると発作が起こる

レイ「昨日からずっと何か考えてるだろ？人間脳使うと糖分消費するからな」

レイは私の糖分調節をしてくれる
調節と言ってもママから言われた時間にポケットに閉まっている木箱から砂糖を取りだして私に食べさせるだけなんだけど。
その日の体調や様子に合わせて少し時間をずらしたり量を増やしたりもしてくれるみたい

初めは私がずっとレイにくっ付いているから何かあった時はレイが対処できるようにって言うことで始まった薬担当
今では本人曰く調節のコツをしっかり掴んでしまったようだ。