不良育成計画！？【Koki.K】 (ページ11)

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屋上の扉を開けると、彼が私の方に手を振っていた

振り返す勇気はなかったので、そのまま彼のところに行く

｢はい、焼きそばパン。｣

黒｢えっ、まじで買ってきてくれたの？｣

｢買ったというか貰ったというか…って買って来いって言ったのそっちじゃないですか！｣

黒｢いや、本当に買ってきてくれるとは思ってなくて(笑)｡｣

｢やっぱバカにしてますよね？あげませんよ？｣

黒｢やっぱってどういうこと？俺バカにしてないしー！てかちょーだいよ焼きそばパン。｣

｢あーもう、はいはい。｣

なんかすんごいバカにされてる気がする

私はアンタのおもちゃじゃないっつーの！

そう思ったところで、彼に言ってしまえば一生の終わりだ

そんな彼はあげた焼きそばパンを嬉しそうに眺めていた

なんか犬みたい…

黒｢お前、面白いな。気に入った！｣

｢へっ？｣

黒｢なぁA、俺と友達になってよ！｣

｢友達…ですか…？｣

黒｢俺、お前と仲良くなりたいからさ！｣

私は友達になりたいとは思ってなかったけど、断れる訳もなく｢いいですよ｣というと、おもちゃ買ってもらえて喜ぶ子供のようにはしゃいでいた

黒｢じゃ、そういうことでお昼一緒に食べよ〜！｣

｢えっ待ってお弁当教室だし、友達と食べる約束しちゃってるから無理です！｣

黒｢あー、そっかー。まぁいいや！てか、また明日焼きそばパン買ってきてよ！｣

｢またですか！？｣

黒｢おう！今日からお前を焼きそばパン配達係に任命する！｣

｢いや、勝手にしないでください！｣

黒｢じゃ、俺昼食うから、お前も食べに行くんだろ？｣

｢……もう！分かりました！｣

また彼に振り回され、イライラしながら屋上を出た

ドアを閉める時に一瞬見えた彼の顔は楽しそうに笑った顔だった

バカにしてないとか言ってやっぱりしてるんじゃん…

私はイライラを解消すべく、咲月のもとへ向かった