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其の猫、承知 ページ4
無機質な時間だった。
怖いくらい静かな部屋。
窓から見える月は、恐ろしく美しかった。
背中に人肌が触れているのを感じる。
その人は私を抱き寄せると、猫を逃さぬとでも言うように、きつく、優しく抱きしめた。
好きを好きで返して、「おやすみ」を告げた。
きっとこの人は賢いから、言葉の本当の意味を知っている。
振り返って見れば、静かに涙を流す彼の姿があった。
体の向きを変え、彼の頬に手を添えた。
「太宰さん…」
太宰さん、こと太宰治。
元ポートマフィアの最年少幹部。
今は武装探偵社に勤めている。
死を追い求める男。
高身長で顔立ちも良い。
そんな彼に、私は気に入られたようだ。
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作者名:眼鏡布団 | 作成日時:2017年11月19日 16時