私、女なんだけど part2 【ツイステ】

48話 私の生活 ページ17

私の実家の近くには学校があった

学校に行ける子達が羨ましかった

家にいると必ず聞こえてくる学校帰りの子供たちの声

「明日テストだって〜もう嫌だ〜」

「わかる〜勉強大変だよね〜」

いいじゃないか。テストを受けられるだけ。

教育を施して貰えるだけ

私の家は貧乏だ。学校に行けないほど。
文字や簡単な計算は父と母から教わったし、世渡り術は近所の人と接しているうちに覚えた

私が覚えてそれをシュバルツに教えて最終的にはシュバルツが先生代わりで下の兄弟に教えていた

学生達にはうちの前を通る度にバカにされた

弟たちはそれを知らない。その時間は勉強するように言っていたから。
苦しむのは私だけで十分

父にも母にも言わず耐え続けた

「あ、見てみてあそこの家って貧乏すぎて学校行ってないらしいよ」

「え〜なにそれ〜てか畑とか汚くない？」

くすくすと笑われる

ギロっと睨みつければ「やばっ、」と言って走り去っていく子供たち

そりゃあそうだろう。普通の生活をしていれば私はもうミドルスクールに入学する頃の歳だ

勉強は家で少しずつやっていた

父と母から参考書を譲り受け、夜中家族が寝静まった頃こっそり勉強をした

魔法もたくさん練習した

私のお遊びのようなユニーク魔法は最初は妹や弟たちを楽しませるためだけのものだった

「わ〜お人形さん！」

「ふふ、ナナ、楽しい？」

「うん！お姉ちゃんありがと！」

ニコニコとする妹。

私は家族の笑顔が見られるならどんなことでもするつもりだった

それこそ自分の臓器のひとつやふたつ売れるものなら売って生計を立てたい

もちろん、そんなことは出来ないけど。

出来ないからこそ今コツコツとやっているのだ

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