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AnotherStory ページ8
？？視点
今は、夜。
絶命した、たった１２歳の少女
少女の机に乗っていた、開きっぱなしの図鑑。
そして、絵本。
瞬間的に大きな風が吹いて、
窓を開けたままだった室内に、吹き込む。
パラパラと、ひとりでにページがめくられる
病室に入っていく
くすっ、
ああ、面白い。
『うぐいす 鶯は、春を告げる鳥です。とても、綺麗な声で鳴きます。鶯は、夜は鳴きません。鶯は、人の死を見ます。鶯は、魂を運びます。鶯は、鶯は、鶯は、鶯は、…』
そんな文章が絵本に綴られている
人の考えることは面白い。
バタバタと、大きな音がして、少女の主治医と看護師が入ってくる
｢ゆおちゃん…………｣
少女に目を取られているうちに、窓から出ていく
若くして亡くした、綺麗な魂をもって
ホーホケキョ
助けられなくて、ごめんね
終わり
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作者名：ゆお | 作成日時：2020年2月21日 20時
