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帰路ページ42

ガッチマンside

帰りは当初の予定通り、Aがうっしーと後ろに乗り、俺は1人で運転だ。相変わらずAセレクトの歌がかかっており、ご機嫌な様子でAは口ずさんでいた。時折渋谷すばるくんの歌が流れたりしていて、Aの好きな物を沢山知れるきっかけになり、とても嬉しいと感じる。

その歌を聴いては少し悲しそうな顔をするのも俺は知っている。V6の歌を聴いても、7人の時の歌が流れても同じように悲しそうな顔をするのだ。

まぁ、そりゃそうだわな。悲しくなるなっつーほうが無理よ。ただ、そんな時に今はそばにいてあげられることが嬉しい。1人で暮らしてた時は1人で静かに悲しんでいたのだろうから。静かに悲しんでいるのは今も同じだと思うけど、俺たちがいる。それだけでもかなり違うんじゃないかなぁ。

そんなことを考えていると、ふと、気がつくことがあった。やけに後ろ静かだなぁ。さっきまであんなに歌っていたのに。

バックミラーにちらりと目をやると
なんとも仲睦まじそうに寄り添って寝ているうっしーとAが見える。少し、少しだけね、腹はたっただけどまぁ疲れてるし、Aは乗り物酔いしやすいし、何より寝顔が可愛いし。一瞬でそんなものは吹き飛んだ。

こっそりと2人の写真を撮り、また俺のフォルダは潤う。

家に着く前、パッと目を覚まし、Aが起き上がる。

『ん、着いた？寝てたー。ごめんね？』

「もう着くよー、2人ともぐっすりだったよー笑」

『あちゃー、笑うっしー、おうちだよー』

何とかうっしーを起こし、家に到着する。また今度はAと2人で出かけたいななんて考えながら車を停めた。