テストプレイなんてしてないよ ページ30
フジside
今日も5人実況をするためこの家にやってきた。もう何度目になるか分からないが、Aが来てからは2回目だ。
呼び鈴を鳴らし、可愛い子が出てくるのを待つ。
「よう、遅刻しないなんて珍しいなぁ」
うっしー、違うのよ。いや、好きだよ？うっしーも。好きなんだけど。俺が待ってたのはAなのよ。
「おいフジ、俺じゃ悪かったかそんな顔して」
「違うようっしー。うっしーも好きだよ？あ、もしかしてヤキモチ焼いてるぅー？」
「やめろ気持ち悪い笑」
「なぁーんでそんなこと言うのさー」
「どうせAが来るの待ってたんだろ？」
バレてる。しかもうっしーによると今日は実況の邪魔にならないようにって終わるまで部屋にいるらしい。まぁみんなもそんなこと気にすんなって言ったみたいだけどきかなくて今はお部屋にいる。会いたかったのになぁー。
「A実況終わったら降りてくるみたいだから早く撮るぞ、どうせあれだろ」
それもそうだ。早く撮って早くAと遊ぼう。決まりだ。
部屋に入るとレトさんやガッチさん、そんでキヨが出迎えてくれた。みんな考えてる事は同じなのかもう既に準備が整っていて今すぐにでも始められそうだった。
「お！フジー、早くやるぞー。んで終わったらAと遊ぶべ」
なんてキヨが言うもんだから珍しくて驚いてしまった。いつもならダラダラ喋る率先者なのに。
まぁ、Aもこのゲームをやってみたいようで、それを事前に聞いていたキヨの発言も理解出来る。
したっけやっぱりこんなくだらないことでダラダラしている暇はない。Aのためにもこの撮影を早く終わらせなくては。
そして俺たちは今までにないくらい早く撮影を終え、Aと遊ぶ時間が来た。
呼ぶとすぐにAは降りてきて
『フジくん！私もフジくんと遊びたい！あれやりたい！私も持ってるからやり方わかる！』
なんて言うもんだからもう可愛くて可愛くて。おじさん困っちゃうなぁ。
さりげなく俺の隣に座るように促し、Aはちょこんと座った。
全ての所作が可愛い。
そしてこのバカゲーが始まる。
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作者名：きなこ | 作成日時：2021年8月14日 12時
