陽だまりのような温かいキミ (ページ30)

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「れ、蓮くん？恥ずかしすぎて無理やねんけど……」

「じゃあ、そんな康二に2択あげる。今やるか、着いてみんなの前でやるか。どっちがいい」

結局やらなあかんのかい！

みんなの前でとか恥ずかしすぎて死んでまうし……。

「もぉ！分かったから、今やる！」

「ふふっ、最初っからそうすれば良かったんじゃん。」

いじわる悪魔蓮くんめ。

「目、瞑ってやぁ」

「はいはい。」

蓮くんが目を瞑ったのを確認して優しく触れるだけのちゅーをする。

顔を離すと目をパチッと開けた蓮くんと目が合いニヤッと口角を上げたと思ったら「ご馳走さま」なんて。

「……蓮くん、もしかして目開けてた？」

「さぁ？」

すると、タイミング良くマネさんからそろそろですと言われみんなを起こしだした蓮くん。

駐車場に着き車から降り、真っ先に阿部ちゃんとふっかさんのところに駆け寄る。

「あれ、康二めめは？てかなんか声赤くない？」

「めめなんか知らん！」

「……これはめめとなんかあったな。」

もう、蓮くんなんか知らんもん。

「キスしてる時の康二、可愛かったよ。」

なんて、車降りようとしたら耳元で言われ恥ずかしくて突き飛ばしてダッシュで降りてきた。

「あれ、目黒おでこ赤いよ？どっかで打ったの？」

「……まじ痛てぇ。」

後ろではおでこを撫でてる蓮くんと横で心配そうしている舘さん。

さすがに悪いと思ってチラッと後ろを向くとクスッと笑われた。
でも、なんか悔しくて全力でアッカンベーってしてやった。

これが、蓮くんとの新年の始まり。

fin.