陽だまりのような温かいキミ (ページ26)

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運転席のキミ【mmkj】ページ26

めめこじ付き合ってます

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目黒side.

雲のないとても綺麗な青い空。
家の前の塀に寄りかかっては携帯を弄りながらお迎えを待つ。

先程きた「もうそろそろ着くで！」のLINE。
それだけで顔が緩むのが自分でも分かる。

それからしばらくして目の前で1台の車が止まる気配がして顔を上げると助手席のドアを開けてにこやかに微笑んでいる康二の姿がある。

「めめ！おはようさん、お待たせ！」

「んーん、俺もさっき出てきたばっかだよ。」

「ふふっ、めめは優しいなぁ。ほら乗ってや！」

「お邪魔します。」

久しぶりにドライブしたい、という康二の言葉によって決まった今日のデート。

俺が運転する予定だったけど康二がどうしてもということで任せることにした。

「シートベルトちゃんとしたぁ？」

「うん、バッチリ。」

「よし、じゃあ出発～！」

そう言って青く透き通った綺麗な空の下走り出した車。

「この前さっくんがなぁ……」とか「紅葉の写真撮りに行った時子どもさん撮らせてもらってん！」とか他愛もない話が車内のBGM。

俺は康二の話を聞きながらも横顔を見つめる。

いつも佐久間くんやふっかさんとおちゃらけてる康二。
そんな彼がメガネをかけて真剣に運転している姿はやっぱり心臓に悪い。

「……なぁ、蓮くんそんな見つめてなしたん？」

「康二ってイケメンなんだなぁって。」

「……っとぉ、」

俺がいきなりこんなこと言ったから照れてるなこいつ。

「いつもおちゃらけてるのにね。」

「やって楽しいやん？」

「うん。でもこういうとこでイケメン見せてきて、リアコっていうやつでしょ？しかも車内盛り上げてくれる優しさもあるし。」

「だああ！もうええって！恥ずい！！」

顔を真っ赤にしてハンドルを握っていない反対の手で俺の口を覆う康二。

その手を剥がして顔を康二の方に向ける。

「どんな姿の康二も魅力的で大好きだよ。」

「ほんま、蓮くんずるいぃ……。」

「ほら、事故るからちゃんと運転して。」

「俺のことこんなふーにしたん蓮くんやん！」

運転しながら顔を真っ赤にして恥ずかしそうにしている姿に笑みがこぼれる。

運転席のキミはカッコよくて、でもやっぱり可愛い。

fin.