出会った時からスキ番外編 (ページ7)

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進路相談期間ページ7

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3年生の担任が他の学年と1番違うところ。
それが新しい学年に慣れてき、1回目のテストが終わった頃にやってくる進路相談。

この時点でやりたいことが決まってる子がいれば、大学か就職かも決まっていない子もいる。

一昨日ぐらいから始まった進路相談期間も今日で終わり。

「えーっと、ラウールは進学でいいんやな？」

「うん。ただ、大学をなかなか決められなくって……。」

「そっかー。親御さんは私学でもいいって言ってくれてはるん？」

「うん、けど学費高いじゃん？」

進学するにも大学となると全国区になるし、しかも国公立か私学かという問題も出てくる。
ラウールみたいに悩んでいる子は俺のクラスに多い。

そこでちゃんと提示してあげるのが俺達の役目。

「今度また7月頭に希望者だけ進路相談あるし、そこで何個か持ってくるでいいか？」

「うん！僕も何個か調べとく。」

「今、ちゃんと勉強してたら行ける範囲も広がるから頑張り。」

そう言うと少し緊張していたラウールの顔が緩む。

「せんせー、ありがとうございました！」と言って出ていくラウールを見送り最後の生徒だったため自分も荷物をまとめ教室を出る。

この学校は3年生の担任団だけ職員室が違う。
受験生である3年が何かあった時に聞きやすいように3年職員室に担任はいる。

3年の担任は知り合いばかりで職員室でも気が楽。

生徒たちの大学を探そうと分厚いファイルをペラペラめくりながら珈琲を飲んでいるといきなり北斗に声をかけられる。

「お前、あいつと何も話してねーのかよ。」

「……いきなり、意味分からんのやけど？」

そう言って渡されたのは白紙の進路希望調査の紙。
名前を書くところの欄には、もちろん「目黒蓮」

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