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そしてやってきた体育祭当日。



熱気に包まれたグラウンドはとても盛り上がっていてどの学年もどの生徒もとても楽しそうだ。

役員じゃない職員は特に何も役割が当たっておらずクラス席にいるか、本部にいるかのどちらか。


午前中ははクラス席にいて写真を撮っていたがお昼休憩が終わる頃には本部にいた。、







「あれ、昼から康二ここにいんの?」


「んー、写真もある程度撮ったしな。ふっかさんも?」


「そうだね、昼からここいよっかな。あ、そういえば昼1発目って生徒会主催の種目でしょ?」


「あぁ、なんか阿部ちゃんにやたらと楽しみにしとけって言われたやつやわ。」







そう言うと、「目黒が出るからでしょ?」なんて言葉が後ろから聞こえてくる。

思わず振り返るとそこにはペットボトル片手に突っ立ってる北斗がいた。







「え、そーなの!?」


「そ、各クラスから4人でないとじゃん?それであいつ出ることなってんの。」


「……知らんかった。」


「お前、どこの種目出るとか聞いてねぇのかよ。」


「最後のクラス対抗リレーは出るってこと聞いてたけど、」







そう3人で話していると阿部ちゃんの「それでは只今より午後の部を始めます。」というアナウンスが聞こえ、後半戦がスタートした。



今年の生徒会主催企画は、借り人競争らしい。







ピストルの音で5人ずつスタートし、お題が書かれてる紙を取り四方八方に生徒が散らばっていく。



" 誕生日が4月生まれの人" とか "苗字がな行の人" とかお題は様々。







「へぇ、凄いね。いろいろ考えたんだね。」


「生徒会の子らよく職員室きて阿部ちゃんに聞いとったで?」


「あ、それで。よく生徒いるなぁとは思ってたけど……っぁ、目黒。」







ふっかさんの声でスタート位置に目を向けるとそこにはラウールと並んで立っている姿があった。
ピストルの音で2人はお題箱まで全速力で走り出す。







「2人とも同じなのかよ。」


「そーいやラウールもこれに出たい言って手上げとったわ。」


「仲良すぎだろ。……てか、なんか目黒のやつこっち来てね?」


「は?」







ふっかさんと北斗との話に気を取られすぎてすっかり目黒のことを忘れていた。







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作者名:shiro. | 作成日時:2020年11月13日 12時

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