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目黒side
2人の後ろから出てきた康二はなんか挙動不審で。
阿部ちゃん先生とラウの身長が彼より高いことを利用してかなかなか俺の前に来てくれない。
「先生、なんでそんな挙動不審なの。」
「へ？いや、え、そんなことは、」
「そんなことあるから。何、どうしたの？」
それからもオドオドしている康二を痺れを切らしてかラウが康二の腕を引っ張り俺の前に連れてくる。
「ほら！言いたいことあるんでしょ？」
「あー、えっと、」
「？」
俺は何がなんだか分からず頭にはハテナがいっぱいだし、その様子を阿部ちゃん先生と松村は隣でニヤニヤ。
康二はラウに "引かれへん？大大大？" なんて話してるし、クラスにいる生徒からは変な目で見られるし。
そろそろ持ち場に戻らないと本気で怒ららそうだな、と思っていると康二が
「あー、っと、目黒の執事似合ってん、で…？」
「………っ、」
「ちょっと、めめなんか言ってよ！」
予想外の康二からの言葉に一瞬時間が止まった気がした。
ほんとなら今すぐここで抱きしめたいけど、そんなことしたら康二と入れなくなるから我慢。
「……ほんっと、小悪魔。」
「ん？目黒なんて？」
「ううん、何も。てか、席案内するよ。」
小さい声で言った言葉は康二には届いてなかったらしく席に案内しメニューを渡すと目を輝かせながらメニュー表を見つめる。
「……康二、後でね。」
「……っ！？」
メニューに夢中になってる康二の耳元で彼にしか聞こえないようにそう伝え接客に戻った。
＿＿＿＿＿＿
「うわっ、康二どうしたの。顔真っ赤じゃん。」
「めめに何か言われたんでしょ！」
なんて、阿部ちゃん先生とラウが康二を冷ややかして更に顔を赤く染める康二に俺は気づいてない。
『最後の文化祭』fin.
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作者名：shiro. | 作成日時：2020年11月13日 12時
