出会った時からスキ番外編 (ページ1)

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手のかかる人ページ1

阿部side

今日はクリスマス当日。
だけど、教師である俺らにそんなこと関係ないわけで今日も朝から出勤。

職員用の靴箱に行き、上履き用のスリッパに履き替えるとそこには今日来ないはずの人の靴。

疑問に思いながらも職員室の扉を開け中に入ると見慣れた丸い頭が見える。

「康二、おはよ。」

「うお、おはよ阿部ちゃん。早いねんな。」

「え？もう9時半だよ？てか、今日康二休みなんじゃないの？」

疑問に思ったことを聞くと康二は苦笑いしながら「冬休みの補習の手伝い頼まれた」と言う。

……ほんと、どこまでお人好しなんだこいつ。

それ以上は何も言わずまた仕事を始めた康二を横目に俺も机に着き、仕事をはじめる。

今日は通勤する人多かったな、とか思っていると続々と他の先生たちがやってくる。

「………は？お前なんでここいんの。俺があげたチケットは？」

「あ、北斗おはよ。」

「おはよ。じゃなくて、今日休みだろ？」

「あー、手伝い？」

は？という顔をしながら俺の隣の席の北斗が最初にやってきた。

「ねぇ、阿部ちゃん。」

「んー？」

「あいつの頭ん中どーなってんの？」

「………分かんない。」

2人でコソコソ向かいにいる康二に聞こえないように話しているとまた聞こえる声。

「お前、働きすぎて来る日間違えたか？」

「何言ってるん翔太くん。」

出勤してきて早々康二に問い詰める翔太を2人で苦笑いしながら見つめる。

やっぱりみんな思うことは一緒みたい。

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