・ ページ34
·
北斗が俺にキスしたところを蓮に見られて、追いかけようとするといつから居たのか分からないがふっかさんが「俺が追いかける」と言って教室には俺と北斗の2人。
「…………何してんの自分。」
「康二さ、目黒くんと付き合ってんの？」
「なんでキスしたん。」
「俺の質問に答えて。付き合ってんの？」
「付き合ってる」なんてそんな簡単に言えるはずもなく俺は唇をゴシゴシしながら睨むことしかできない。
「何も言わないってことはそうってことでいいんだよね？」と畳み掛けて言う北斗。
「康二と目黒くんは先生と生徒だぞ？」
「…………北斗に関係ないやん。」
「俺は康二のことまだ諦めてない。あと、＿＿＿……。」
俺は、それ以上北斗の話を聞きたくなくて自分の荷物を乱雑に掴むと教室を飛び出し職員室へと向かった。
＿＿＿＿＿＿
職員室に着くともうすでに帰ってる先生達ばかりで。
俺も今日はもう帰ろうと荷物をまとめていると、後ろから「康二。」という声に振り返る。
「………翔太くん。」
「ちょっとこれから付き合えよ。」
翔太くんに誘われることなんて久しぶりで俺は頷くことしか出来なかった。
「片付けてくるからちょい待ってて」と言われ10分ほど待ち、2人で駅前のいつもの居酒屋さんに足を運ぶ。
店に入ると翔太くんがサッと注文をしてくれて、いい感じに酔いも回ってきた。
「んでさ、直球に聞くけど目黒となんかあった？」
「…………なんで、」
「文化委員の集まりの後、職員室戻る時に目黒とすれ違った。あいつ、すげぇ泣きそうな悔しそうな顔してたから。」
「…………。」
「もしかして、松村先生？」
やっぱり翔太くんには適わなくて、俺は放課後に起こったことを話す。
まだ好きと言われたこと。
キスされたこと。
蓮とのことがバレたこと。
それから、別れた方がいいと言われたこと。
·
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 659人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：shiro. | 作成日時：2020年10月21日 20時
