・ ページ24
·
「もし、さ、何も予定無いんやったら俺ん家で花火、みーひん？」
この前ふっかさんが家にやってきた時に、ここからなら花火見れんじゃん、と教えてくれたのだ。
隣に座る蓮はいきなりの事と思ってもいなかったことを俺が言ったせいか目を見開いて驚いている。
「ほら、外では一緒に見れへんけど家やったら一緒に見れるやん？」
「……ねぇちょっとだけワガママ言ってもいい？」
「ん？」
「ほんとは康二と花火大会に行きたくて誘いたくて。でもそんなこと出来ないから俺が卒業するまでの我慢って決めてた。」
「………うん。」
「だから、康二から誘ってくれて俺今すげぇ幸せ。」
そうとびっきりの笑顔で言う蓮。
その後に「康二も俺と同じ気持ちだったとか嬉しすぎる」と言った蓮の顔は嬉しいのか顔がゆるゆるだ。
「せっかくの花火大会なんだからお祭り気分味わいたいよね。」
「あ、ラムネ買ってくるとかでもいいじゃん？」
と、今から楽しみにしている蓮は普段クールで大人っぽいけどやっぱりまだ可愛い高校生で。
「康二、何そんなニヤニヤして俺のこと見てんの。」
「普段俺より大人っぽいのにちゃーんと高校生やなー思て。」
「……なんか、子供っぽいってことで嫌だ。」
そうやって言うとちょっと不貞腐れる蓮も可愛くてしょうがない。
「やっぱり好きな人と一緒に見る花火とかぜってぇ綺麗じゃんね。」
「……そやね。楽しみやね。」
でも、なんだかんだ俺も楽しみで。
まだまだ俺も子供なのかもしれない。
·
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 659人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「SnowMan」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：shiro. | 作成日時：2020年10月21日 20時
