善悪 ページ8
「……」
……何してるの、私。
敵が近くにいると分かりつつ長時間眠るだなんて、死んでいてもおかしくはないというのに。
私は多分……媒介する闇のお陰で攻撃が効かない状態ではあるけれど、それにしても、情けない。
「……大丈夫か？」
頭を抱えたまま動かない私を心配に思ったらしく、ダグラスが遠慮がちに声をかけてくる。
「あの、これを読んだんだが……」
そう言って差し出されたのは私が書いたであろう日記。
記憶を失う前の、闇に染まる前の私が書いた……。
人を傷つけたくない、居場所が欲しい。
みんなとまた笑っていたい……。
そんな思いが綴られた日記。
「なぁ、……A。お前、本当はそんなに悪いやつじゃないんじゃ……おいっ！」
私は日記をを素早く奪い取り、破り始めた。
「何言ってるんですか？……私が今までやってきたこと知ってます？」
「だけど……」
にこりと微笑む。
「あなたはとっても甘ちゃんなのですね。……折角なので教えてあげます。私には、あの日記に書かれた内容の殆どを、覚えていませんでした」
「……？！」
何か言いたげだったダグラスの動きが止まる。
「ずっと、忘れたかったんです。……思い出に邪魔されて、復讐できなかったから」
「……」
「元から、私はいい人なんかじゃありませんよ。……ありもしない居場所を探し回って、都合の悪いことは忘れようとする愚か者」
そこまで言って、溜息をつく。
「それでもまだ、私が悪い人ではなかったと思いますか？」
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ほとげ - 白猫プロジェクトの小説が少ない中、自分にどストライクで当たるものでずっと繰り返し読んでいました！前から投稿を心待ちにしていますが、もう続きはないのでしょうか？だいぶ前のことなので今さらだと思いますが、是非今後の展開をみてみたいです！！ (2021年1月10日 0時) (
レス) id: 4220748b18 (このIDを非表示/違反報告)
はるはる(プロフ) - 指摘ありがとうございます、すっかり忘れておりました(￣▽￣;)申し訳ありません (2018年10月25日 8時) (レス) id: 9143c11970 (このIDを非表示/違反報告)
まる - 作品を作る前にルールをしっかりご確認下さい。オリジナルフラグをちゃんと外して下さい (2018年10月25日 7時) (レス) id: 3a1aa74ec0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はるはる | 作成日時：2018年10月25日 7時
