幼なじみが推しだった件。【こ/ろ/ん】

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「すみません待ちましたか…？」

『全然〜なんかごめんね、お仕事切り上げちゃって…』

「いえいえ！！僕が勝手にしたことなので…」

『へぇ…瑠斗くん足立区に住んでんだ〜…』

「大学が近くだったから…ですね」

『瑠斗くんってさ、歌とかよく撮ってるけどー…どうやってるの？私結構歌に関して知りたいんだよね〜』

しょーみ、私は歌に関して得意じゃないし
高校、大学とて歌に全く関係なかったからなぁ…

論もよくあんな歌に無縁だった高校から歌の道に進んだよなぁ〜…

「僕教えるの得意じゃないから…気が向いたら、教えますね。」

『ぜひぜひ！めっちゃ待ってるね』

「Aさん、ころちゃん推しになってどうでしたか？」

『ころんくんの推しになって？どゆこと？』

「いや…あのー…リアルの論くんと動画内のころちゃんとの違い…とか」

『いやぁwもう全く違うよ…私が気づかなかったように、論と面影感じなかったしw』

『なんなら顔合わせても別人と思うくらい変わってたしw』

「そんなに違うんですか？」

『別人ですよ。貴方誰ですか状態だよ。』

「えぇ？そうですか…？」

『そうですよ。まぁ高校時代しか知らないってのもあるけど、今も違くない？w』

「あーまぁ…ON/OFFの切り替えが上手ですよね」

『まぁいい事だけどね〜』

「…お、電車きましたね。」

『やった座れる〜』

「さとみくん達が帰った頃がラッシュだったんじゃないんですか？」

モブ「あのっ」

「え、あ、はい？」

モブ「…るぅとさん、ですか？」

「えっ？」

『る、るぅ…？』

もしかして…リスナー？
これ、私も合わせないとダメだよね

「…ごめんだけど、るぅと？ってのはよくわかんないよ。人違いじゃない？」

モブ「でも、さとみくんって…！」

『さとみくんって人なんて別にどこでもいるでしょ』

モブ「でも声似てるんです！サイン…握手だけでも！！」

「…あ、えっと…はっきりいって、迷惑だから。辞めて。」

モブ「…そ、その人は彼女ですか…？言いふらしてもいいんですか？」

『いや、あのね。るぅとって誰なの？証拠もできないじゃん。』

「…そうだよ。彼女だよ。僕はるぅとでもないし、その人に関わりないから。何でもすればいい」

モブ「っ…録音しましたからね！拡散しますから！！」

ｽﾀｽﾀ


「……はぁ…」

『…大丈夫…なの？』

「わかんないです…すいません彼女なんて言っちゃって」

『大丈夫…だけど…』

「…何もなければいいんですけどね」

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