【第五人格】少年は戻らない【納棺師】

・過去8日目・ ページ25

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お気に入りの海岸の崖で飛び降りる。



あそこなら確実にﾀﾋねる。


1回だけﾀﾋぬ寸前の人と話したことがある。



その人はたまたま俺と話しをしてくれた。


その人は俺が来ない日に先に飛んでしまった。



俺も先に逝ったあの人のように飛ぶ。



お気に入りの海岸までは徒歩で行ってるからかなり時間がかかる。



体を使って2日間知らない人の家に泊めてもらった。



今、隣で知らない男の人がスースーと寝息を立てて眠っている。



汚れるのが嫌だったけどどうせﾀﾋぬんだからどうでもいい。



明日の夕方にはきっとあの海岸に着く。



少し夕焼けを楽しんでから夕陽が沈むぐらいに飛び降りようかな…。



やっと自由になれる。


もう苦しまなくてもいい、悩まなくてもいい、考えなくてもいい、気にしなくてもいい。



俺は持ってきたメモ用紙に日記替わりのことを書いてその日は寝た。


次の日の朝、俺は家を出て目的地の海岸へと向かった。



海岸に着く頃には思ってたとおりに夕方ぐらいで俺は急いで崖へ向かう階段を上がった。


俺は綺麗な海と夕陽を見ながら昔の懐かしい記憶を思い出し過去に浸った。



過去に浸るのをやめて、俺は崖の先に鼻歌を歌いながら向かった。




兄さんが来ているなんて知らずに。



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