+喰種、新生活_22_+ ページ25
+++
納棺師_side
朝食を取る前にAさんが“朝ご飯は要らない”と言ってきた。
朝ごはんを食べないなんて体が持たないんじゃ…しかも昨日の夜は全然食べてない、絶対に栄養不足で倒れてしまう。
一応了承しておいたけどAさんはここに来る前の僕より食生活が酷い。両親は何も言わないんだろうか…?
食事中こっそり表情をまた観察してみたらやっぱり少しムッとした顔になる。よく見てみると食べてすぐに“飲み込んで”その後誤魔化すかのように咀嚼していた。
噛まずに飲み込むなんて…。
Aさんは食べ終わると『ご馳走様』と言って少し小走りで食堂を出ていく、昨日も確か同じように小走りで食堂から出て行っていた。
僕の予測だけどAさんは普通の食べ物が食べられない体質なんじゃないかな…?
“何かの食べ物だけしか食べられない体質”とかだったりして…その何かは全く予測はつかないけど。
「あいつアレだけで本当に足りんのかねぇ…」
「心配だわ…育ち盛りだから食べないとダメなのに。毎日アレだけで過ごしてるのかしら?」
「ねぇエミリー、今度食べられるものだけ聞いて何か作ってあげようよ!」
「いい案ね、あ。イソップさん、聞いて貰えないかしら?」
エミリー先生にお願いをされたけど僕はAさんに話しかけたいけどゆっくり接しないと嫌われそうだから無理だと断ろう。
僕が聞いたら『教えない』とむぅっとした“可愛らしい顔”できっと言うに決まってる。
多分一目惚れというものをしてしまった気がする…あの子を見るとすごく…。
「無、無理です!僕、この後ゲームなので失礼します!」
「ちょっと逃げないでよ!」
「もう、仲良くなったら聞いてちょうだいね!」
2人から逃げるように食堂から出ていく。
教育係になって2日目、お義父さんが話していたのととても…近い恋の感情を抱いてしまったと思う。
部屋に帰ると机の上に荘園の主から届いた手紙が置かれていた。
なにかやらかしてしまったんだろうかと焦って直ぐに中身を開封すると1枚目の紙に【この内容は“サバイバー”には他言無用です】と書かれていた。
手紙の中には信じられないことが沢山書かれていた。
まさか僕の“予想”が当たっていたなんて。
なるほど、だからAさんは___。
何故か分からないけどこの事は全く僕は怖くない、受け入れることが出来てしまう。
一目惚れの効果なのだろうか…?
40人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
第五にはまってるやつ(プロフ) - 鈴さん» ありがとうございます!遅い更新ですがどうか気長にお待ちくださいm(*_ _)m (2021年2月5日 2時) (レス) id: 14b9ab2e56 (このIDを非表示/違反報告)
鈴(プロフ) - 内容がすごく好みです!続き楽しみにしてます、頑張ってください!! (2021年2月4日 12時) (レス) id: c43d6d3e45 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:第五にハマってるやつ | 作成日時:2021年2月1日 0時