#The story of 13__ ページ15
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コンコンコン。
シドがどこかへに行った数時間後誰かが部屋に尋ねてきた。
チェーンをつけたまま鍵を開けるとそこに見知らぬ白髪混じりの茶色の髪で眼鏡をかけた男の人が立っていた。
「やぁ初めまして、君がイソップ・カールくんかい?私は今日ここへ来たジェイコブという者だ、よろしくね」
柔らかい声でにこりと微笑む男。
何故かいつもより凄く恐怖を感じる…。
「よ、よろしくです…す…すみません、僕…人と…関わるの…が苦手…で」
「無理に急に押しかけてしまって悪いね…ひとつ聞きたいことがあって尋ねてきたんだ」
「な、なんで…しょうか…出来れば…手短…に」
「君の知り合いに“A・アイソ”という人はいないかい?ああ、正式にはA・カールだね…ご兄弟にAという名前の人はいないかい?」
なんで…この人の口からあの人の名前が…?
新サバイバーのジェイコブさんはニコニコと笑っているつもりなのだろうけど目は笑っていなくて狂気じみた恐ろしい目をしている。
もしかして兄に殺された人の遺族の方?
もし僕が弟だとバレれば大変なことになりそう…色々な人を見てきたけどこの人の目は“殺しの目”をしている。
「そんな人はいません…僕は一人っ子です」
そう応えると小さくジェイコブさんが「なるほどね」と呟き残念そうな顔をした。
この人は注意しておかないと危険だな…。
「そうかい、教えてくれてありがとう」
「失礼します…」
ドアをしめて部屋に戻り僕は再び作業の続きをし始めた。
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ひまわり(プロフ) - お兄ちゃんめちゃくちゃ可愛いです。幸せなエンドもあってどっちも好きだけどツンデレなイソップには兄さんと幸せになって欲しいな(*^_^*)ほっこりしました (2020年9月21日 17時) (レス) id: cb9667eabc (このIDを非表示/違反報告)
夕 - とっても感動しました!面白かったです! (2020年8月29日 10時) (レス) id: efc5c7c00a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:第五にハマってるやつ | 作成日時:2020年8月6日 6時