【第五人格】Unhappy diary game【ヒロアカ】 (ページ33)

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僕は残った。

誰にも認知されることなく意識が無くなるまで僕はさ迷い続ける。

好きだった人は今日も苦労しているようで社交恐怖を発動させてなるべく人と距離を取ろうとしていた。

しかしいつものメンバーが好きだった人に絡んで逃がさない。

いつもそこに入っていた僕は居ない。

入っていたことを知るものは誰もいない。

認知されなくなった記憶を忘れられた存在しないものは月日が経つにつれ無になる。

何も残せないのは少し寂しいけどあの時、好きだった人から悔いはない。

彼らを最後まで見届けたいけど時間のようで意識が遠くなっている。

何故だろう…気がついたら生きていた時の記憶も薄くなっていた。

自分がどこの誰でどこに生まれて誰を愛し、誰と仲が良くて誰と仲が悪いか。

ただ意味もなくそこにいる。

感情でさえも分からなくなっていた。

フラフラと校内を歩き意味もなく散策していると1人の少年が棺桶の中に眠る人形にメイクをしていた。

少年は何かを思い出そうとしていたけど思い出せないでいた。

メイクしている姿はとても懐かしくて思わずそばに近寄って見ていた。

人形に描かれた顔はぼくの姿そっくりで驚いた。

〈思い出さなくていい、そのまま何も思い出さないで…忘れて〉

少年の方を触れれないけど触って思わず言葉を発す。

すると少年がばっと視線を僕に合わせた。

「A…？」

そう言われた瞬間、忘れていた記憶を思い出すことが出来た。

僕の名前、確か彼の言った名前だ。

そして彼は僕の大切な人。

彼は僕を見つけ出すことが出来た。

感情が湧き出る。

誰かに見つけて欲しかった、寂しかった。

会いたかった。

けど彼は直ぐに視線を戻した。

僕はやっぱり視えない。

1人のままなんだ。

『さよ…な…ら』

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