4日目 ページ5
姫siten
外からは救急車の音が響き、
中では静かにゲームをしている私の姿
姫「この時間に救急車…か まだお昼だよ。」
そう、まだ時計の針は1時を回ったところ
だけど、外からは救急車の音が…うるさい程聞こえてくる。
そしてその音は…どんどん近づいてくる…
ガッチャン
何かのおとがした。
「はぁ、はぁ 僕が行きます Fate君は…」
そんな大きい声が聞こえてきた…
でもそこには…
聞き覚えのある名前、聞き覚えのある声、聞き覚えのある…
姫「Fate…ちはや君の…友達…」
私はそれを考えただけで鳥肌と身震いが止まらなくなり、嫌な予感しか考えられなかった…
救急車の音…ガッチャンという大きな音…ちはや君の声は…ない ただ聞き覚えのある声しか…名前しか…
姫「ちはや君…じゃない…よね？」
そんな不安混じり笑い混じりの声と共に、またゲームに集中を戻した。
とは言っても、気になりすぎてゲームに集中が出来ない…
その時、遠くから「ピンポーン」という音と共に、私のいつも冴えない勘が不安と共にわいてきてしまった…
そんな、暗いことしか考えられ無い中、応答した。
姫「はい、どなた様でしょうか？」
Fate「はい、僕、ちはやさんの友人？と言いますか…まぁ、ちはやさんと関係ある者です。そして、実況者“Fate”と言いますと分かりますか？」
姫「知っていますよ。ちはや君からお話は聞きますし、動画も拝見させて頂いています。」
Fate「それはありがとうございます…」
私はFate君の長い丁寧な説明に本物だなと確認した。
そして最後のありがとうございますには何か切なそうで…力のこもらない弱々しい言葉だったのを鮮明に覚えている。
姫「ご要件は何でしょう？」
Fate「実は…ちはやさんが…
自宅で倒れました…今、救急搬送されました…」
姫「………そうですよね。そのような予感がしました。」
私は一瞬思考停止したが…冷静に戻り、言葉を発した。
だが、現実は厳しいもので、事実を受け止めろと言わんばかりに押し付けてくる。
内心は焦っていた。でもそれは裏で、表は震えながらも言葉は発せれていた。
Fate「……貴方は冷静ですね。現実は僕達より厳しい、貴方が俺達より冷静だなんて 素晴らしいですね。」
姫「そう…ですか？」
Fate「………それでは〇〇病院に行きましょうか。」
Fateさんは何も言わない私の気持ちを察したのか、話を逸らしたのか病院に行こうと告げて歩き出した。
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作者名：シルク れるりふ | 作成日時：2018年3月3日 20時
