ヒーロー ページ11
千秋side
あおうみ水族館に来たのはいいものの…見つからないな…
館内を一通り見て周り最後にここでコメットショウをやったステージの辺りに来ていた。
もう5年も前になるのか…あの頃は…
ぼんやりとステージを見つめているとステージの近くに奏汰らしき人がいた。
思わず大声で奏汰！と呼んでしまったが幸い俺たち以外には誰もいなかった。
「ちあき…！」
いつも通り駆け寄って来てくれると思っていたが、俺の思いと相反し奏汰は急に逃げ出した。
「奏汰！！」
逃げられないように全力で追いかける。
「ちょ…ちあきはやいです…」
「うおおお！！逃がさんぞ！ブルー！」
「はう…わかりましたからあたまをわしゃわしゃするのやめてください〜！」
俺たちはステージの観客席で話し合うことにした。
「それにしてもどうして逃げたんだ？奏汰らしくないぞ？」
「うーん…そうですね…ちあきにあうとめんどくさいので…♪」
「うおおおお流石の俺でも傷つくぞ！？」
「ふふふ…♪じょうだんですよ？ほんとうはわからないんです…からだがかってにうごいて…」
奏汰……
「すまん…逆先から話は聞かせてもらった…」
「………そうですか………」
暫く俺たちは何も話さず奏汰はずっと下を向いていた。
俺はあえて何も喋らなかった。奏汰から話してくれるまで。
「ちあき……ヒーロー………ぼくは『にせもの』ですか…？」
「どういうことだ？」
「ぼくこんなことしててヒーローですか？」
「奏汰…」
奏汰の目は何時になく真剣な目だった。
だから俺も答えよう。
「もちろんだ。約束したじゃないか！あの日あの海で。」
俺は奏汰の震える手を握りしめ奏汰の目を見て続ける。
「それにヒーローだって全てが完璧なわけじゃない。」
「ヒーローだって人間だからな。」
「完璧なんて神様だけだ。」
「…」
「お前はもう人間だろ？」
「とにかく何があっても奏汰がヒーローなのは絶対に変わらないぞ」
「ちあき…」
思いっきり奏汰を抱きしめると、びっくりしていたようだが抱き返してくれた。
「ちあき…ぼく…やっとけっしんできました」
「A…さがしてきます」
「あぁ…！」
俺は奏汰の背中を力強く押して
「頑張れ！！ヒーロー！！」
と叫んだ。
続く
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なすびーの(プロフ) - 結さん» コメントありがとうございます！！嬉しいです！！( ´͈ ᵕ `͈ )♡自信が無かったのでそう言っていただけて本当に良かったです！モチベーション上がりました！ありがとうございます！ (2022年5月5日 0時) (
レス) @page7 id: 6954682c64 (このIDを非表示/違反報告)
結(プロフ) - コメント失礼します！とても奏汰くんのキャラが掴めてて羨ましいです･･･毎日楽しく読ませていただいてます♪これからも更新頑張って下さい！長々と失礼しました･･･ (2022年5月4日 18時) (レス) @page7 id: be573a372d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なすびーの | 作成日時：2022年2月26日 0時
