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待ち合わせしたカフェに着いた。
ここのカフェ初めてきたかも。
なんか、高そう。


店員「いらっしゃいませ。お好きな席どうぞ。」


一礼して、辺りを見回すと渡辺先生が奥の席の方に座っていた。


『お待たせしました。』


渡辺 「座って。」


『はい。』


座るのと同時に店員さんが注文を聞きに来た。


渡辺「アイスコーヒー 1つ。お前は?」


『カフェインレスのアイスコーヒーください。』


店員「かしこまりました。」


店員さんが行ったのを確認して、話をきりだした。


『あの、お話というのはその「つわり、辛いんだろ?」 なんで…』


渡辺「顔見ればわかる。医者だからな。」


『つわりが酷くて、1ヶ月間お休みを頂きました。

その間、収入がなくなるので、援助して頂けないでしょうか。』


顔を見るのが怖くて俯いていたら、「顔上げろ」と言われた。
けど見れなかった。


『図々しいのはわかってます!恥も承知の上でのお願いです。』


渡辺「いいから、顔上げろ。」


ゆっくり、顔をあげると真剣な表情の渡辺先生がいた。


渡辺「お前だけの責任じゃないって言っただろ?

出来ることは全て助ける。」


『ありがとうございます!「ただし!」』



渡辺「条件がある。」



『…お金のことですか?』



渡辺「違う。金なんか要らない。」



『何でしょうか?』



渡辺「検診が終わってからでいいから、お腹の子が元気かお前の体調がどうか知りたい。

それが条件だ。」


どうして、優しくするんだろ…私なんかに。
でも、Noとは言えない。赤ちゃんの為だから。



『わかりました。』


店員「失礼します。お待たせいたしました。アイスコーヒーとカフェインレスのアイスコーヒーでございます。

ごゆっくりどうぞ。」


互いにコーヒーを飲み、沈黙の間が訪れた。
この際、聞きたかったことを聞こうと思って話そうとしたら「後悔してるか?」と聞かれた。


『先生は、してるんですか?』


質問に質問で返した。



渡辺「…うん。してる。」


その言葉が、自分の中に重くのしかかった。
そりゃあ、そうだ。見ず知らずの女とワンナイトしたせいで…。
巻き込んでしまったんだ。


『すみません。』


渡辺「謝るならこっちだ。すまない。」



『私も、一瞬、ほんの一瞬だけ後悔しました。』



今だけ、今だけだったら本当のことぶつけてもいいよね。
先生の顔が悲しそうに見えた。

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設定タグ:渡辺翔太 , 恋愛 , 子ども   
作品ジャンル:恋愛
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Yui(プロフ) - あんずさん» 更新が遅れてすみません。仕事をしているので、遅れてしまいました。この先、遅れる可能性がありますのでご了承ください。待っててくれてありがとうございます。 (2023年2月25日 21時) (レス) id: b7301d55da (このIDを非表示/違反報告)
あんず - 更新楽しみにしてます。 (2023年2月25日 21時) (レス) id: 73e073c47a (このIDを非表示/違反報告)
Yui(プロフ) - あんずさん» ありがとうございます。今日も更新しますので楽しみ待っててもらえたら嬉しいです。 (2023年2月20日 12時) (レス) id: b7301d55da (このIDを非表示/違反報告)
あんず - 更新楽しみに待ってました。これからも、楽しみに待っています。 (2023年2月19日 22時) (レス) @page42 id: 73e073c47a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Yui | 作成日時:2023年1月6日 0時

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